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「今は日本のいいところしか思い出せません」

留学、結婚から離婚、失職…ある中国人女性の青春

2013年2月26日(火)

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「いっそのこと、日本を嫌いになりたいんです…。でも、やっぱり、日本を嫌いになることなんてできないんですよね、日本は私の人生、そのものだから……」

 中国の春節(旧正月)一週間前。東北部の大都市、大連でも、繁華街では毎晩花火が打ち上げられ、お正月気分は最高潮に盛り上がっている。そんな2月上旬の大雪が降った日、王霞(37歳、仮名)は、出張中の私が宿泊しているホテルのロビーまで会いにきてくれた。これまで何十回もメールでやりとりしていたものの、会うのは初めて。醸し出している雰囲気がメールの文章と合致して、すぐに彼女だとわかった。

「あの、中島さん…ですよね?」

 王もすぐに私に気づいたようだ。恥ずかしげに微笑みながら、こちらに近づいてきた。

 王と知り合ったのは偶然だった。5~6年前、日本の政府関係機関に勤務していた私の知り合いの日本人が大連に滞在していたとき、王と出会い、彼女にもらったメールの内容を私に話してくれたことがきっかけだ。

日系企業にガンガン意見を出し、日本で結婚

 当時、王は大連市政府で仕事をしており、大連に投資する日系企業の担当者だった。王はその日系企業とのやりとりについて、私の知り合いにメールしていたが、そこに目を見張る部分があったと、知り合いが私に見せてくれたのだった。興味を持った私は王に連絡し、以来、数年間、メールだけの交流が続いた。その間に、王の生活は一変してしまったのだ。

 彼女は緊迫する日中関係には直接何の関わりもない一市民だが、今日はその話を書きたいと思う。

 もう5年も前のメールになるが、本人の許可を得たので、ここで当時、王がバリバリ働いていた頃のメールの一部分を紹介したい。文章の拙いところや日本語の文法は修正したが、内容は原文通りだ。現在の王とはまるで異なり、自信に満ち溢れている様子が伝わってくる。

日系企業の担当者が私に大連の投資環境についてクレームをつけてきました。そこで私は、僭越ながら、以下の3点について、自分の意見を述べさせていただきました。

  1. 異文化環境の中で生きる企業のリーダーとしての考え方
  2. 社会制度が根本的に違う国での生き方
  3. 中国社会への理解、適応能力が大切

 彼(日系企業担当者)はこれまで北京と広州に長期滞在したことがあり、それらの投資環境は大連とは比べ物にならないほどよく、生活もしやすいと話して、大連にケチをつけてきました。大連では社員教育も大変でなかなか人材が定着しないとも嘆いていました。

 そこで、私はちょっと彼に反論しました。それが上記の3点です。具体的には以下の話をしました。

コメント9

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「「今は日本のいいところしか思い出せません」」の著者

中島 恵

中島 恵(なかじま・けい)

ジャーナリスト

1967年、山梨県生まれ。1990年、日刊工業新聞社に入社。退職後、香港中文大学に留学。1996年より、中国、台湾、香港、東南アジアのビジネス事情、社会事情などを執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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