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日銀総裁、実は誰がやっても同じ?

「次元の異なる緩和策」のヒントは過去の総括の中に

2013年2月27日(水)

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 日銀総裁に黒田東彦・アジア開発銀行(ADB)総裁を起用する人事案が固まった。2人の副総裁も同時に代わり、日銀は3月20日から新しい体制の下で、「アベノミクス」の3つの矢のうちの1つ、「大胆な金融緩和」に本格的に乗り出すことになる。

 もっとも、日銀は2%という物価上昇率をできるだけ早期に実現すると表明したが、その目標達成に向けた具体的な道筋や金融政策手法について、今のところ妙案は出ていないのが実情。現実的かつ効果的な大胆緩和の議論は、新しい正副総裁の就任を待たなくてはならないようだ。

小粒の政策ラインナップ

 新体制の発足を控えた日銀は今、事実上のレームダック状態にあると言っていいだろう。2月13~14日の金融政策決定会合では、現状の政策を維持した。「1月の会合で物価上昇率目標の導入と『無制限緩和』を決めたばかりだから、ひとまず様子見」との解釈が聞かれる。だが、この無制限緩和のスタートは来年。アベノミクス発動後、足元で様子を見なければならないような積極緩和はまだ行われていない。

 無制限緩和を決めた1月の会合でも、議事要旨を見る限り、その大胆な金融緩和の新たな手法が深く議論された形跡は見当たらない。現行の政策で買い入れている国債の対象残存期間を今の1~3年から5年程度に延長する余地が話に上った程度だ。

 黒田氏や副総裁候補となった岩田規久男・学習院大学教授は金融政策について様々な提案をしてきたが、実際に金融政策を担った経験がないだけに、具体的な追加緩和手法についてはこれから議論を深めていくことになるだろう。

市場で指摘される主な追加金融緩和策
・買い入れ国債の残存年限を5年程度に延長
・日銀が当座預金の超過準備部分に与える金利(付利)の引き下げか撤廃
・上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)などリスク資産の購入拡大
・外債の購入

 いくつか俎上に上っている方法もあるにはある。「付利」と呼ばれる、日銀が当座預金の超過準備部分に与える金利を引き下げたり、撤廃したりする案は、市場ではほぼ想定の範囲内。上場投資信託(ETF)や不動産投資信託(REIT)などリスク資産の購入拡大は、株価などへの直接的な働きかけは期待できても、それぞれの市場規模が限られ、大胆には進めにくいとの意見がある。日銀総裁の有力候補の1人だった岩田一政氏の持論である外債の購入策は、為替市場で円安を直接的に促してしまうとして、海外当局の厳しい視線を警戒する安倍政権が議論を封印した。結局のところ、現状は「大胆な緩和には程遠い小粒のラインナップ」(国内証券のエコノミスト)と市場は冷ややかだ。手法が乏しい現状では、誰が日銀総裁になっても、同じ茨の道が待っていることに変わりはない。

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「日銀総裁、実は誰がやっても同じ?」の著者

松村 伸二

松村 伸二(まつむら・しんじ)

前日経ビジネス副編集長

日刊紙の日本経済新聞、リアルタイム速報の日経QUICKニュース(NQN)、テレビの日経CNBC、週刊誌の「日経ビジネス」と、日経グループの様々な媒体を渡り歩き、マーケット記事を中心に情報発信を続ける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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