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シェールガスがもたらす石炭復権

温暖化対策の先頭を走ってきたEUが翻意したワケ

2013年3月5日(火)

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 2月22日に行われた日米首脳会談。TPP(環太平洋経済連携協定)や原子力政策などと並んで話題になったのが、シェールガスだ。

 安倍晋三首相はバラク・オバマ大統領に、米国から日本へのシェールガスの早期の輸出許可を要請。オバマ大統領は前向きな姿勢をみせた。

 日本企業が参画するシェールガスのプロジェクトには、中部電力と大阪ガスが米フリーポート社と手がけるプロジェクトや、住友商事と東京ガスのコーブポイントLNGプロジェクトなどがある。全てのプロジェクトに許可が降りるのかどうかは不透明だが、遠からず何らかの認可は出るのだろう。そうなれば、2017年ごろの日本への輸入は現実のものとなる。

 シェールガス革命の影響はあまりに大きく、世界のエネルギー情勢がシェールガスの動向に左右されているといっても過言ではない。天然ガスを大量に輸入していた米国が世界最大の産ガス国になり、中東依存から脱却することは、エネルギー供給だけでなく安全保障の観点でも、世界に大きな変化をもたらす可能性すらはらんでいるのだから、当然かもしれない。

 米国に世界中の注目が集中するなか、シェールガスの影響で思わぬ変化が起きている地域がある。

石炭火力発電が急増する欧州

 EU域内では2012年、発電量に占める石炭火力の割合が前年比で7%以上も増えた。伸び率は過去40年で最高水準というから驚く。

 欧州といえば、京都議定書の策定を牽引し、CO2排出量の削減を声高に叫んできた地域だ。EU-ETS(欧州域内排出量取引制度)を世界に先駆けて導入し、着実にCO2排出量を減らしてきた。温暖化対策で大きな効果を上げてきたのが、石炭から天然ガスへの燃料転換だった。

 石炭の発熱量当たりのCO2排出量を100とすると、天然ガスは60と少ない。石炭火力発電のCO2排出量は、天然ガス火力発電所のざっくり2倍とイメージすれば良い。(もちろん、最新鋭の石炭火力発電所の環境性能はもっと高い)。

 当然ながら、EUのCO2排出量も増えている。シェールガスの可採埋蔵量が急増し、安価なガスの流通が始まった途端に石炭の消費が増えるというのは、何とも皮肉だ。

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「シェールガスがもたらす石炭復権」の著者

山根 小雪

山根 小雪(やまね・さゆき)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日経エコロジーを経て、2010年1月から日経ビジネス記者。エネルギーを中心に、自動車や素材など製造業を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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