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説き、訓じて心を1つに

稲盛和夫氏[日本航空名誉会長]に聞く(後編)

2013年3月26日(火)

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電機業界をはじめ、多くの大企業が低迷を続ける日本。厳しい外的環境の中で、リーダーが今こそすべきこととは何か。前編に続き、稲盛和夫氏に話を聞く。 (聞き手は 本誌編集長 山川 龍雄)

3万2000人の心が変わったから
日本航空は再建できた
リーダーの役割は心を変えること

稲盛さんは今年早くに日本航空(JAL)の名誉会長を辞任するとおっしゃっています。改めてJALの再建を振り返り、何が重要だったと思いますか。

稲盛 和夫(いなもり・かずお)氏
1932年鹿児島県生まれ。鹿児島大学工学部卒業。59年に京都セラミック(現京セラ)を設立。社長、会長を経て、97年から名誉会長を務める。84年には第二電電(現KDDI)を設立、会長に就任。2001年から最高顧問。2010年1月に日本航空の会長として再建に取り組むよう要請され、2月1日から無給で務める。1984年には稲盛財団を設立し、国際賞「京都賞」を創設。経営塾「盛和塾」の塾長を務め、現在の会員数は8000人以上に達する。
写真:古立 康三

稲盛:私は、航空運輸事業に対して全く無知で門外漢でした。JALの会長に着任した当時は、再建できる自信のかけらもありませんでした。私が持っているのは、自分の経営哲学「京セラフィロソフィ」と、小集団による管理会計システム「アメーバシステム」だけです。何も分からないまま、この2つだけを携えて、JALに来ました。

まるで異なる業種の会社に着任してみて、最初はどんな印象だったのでしょう。

稲盛:JALはいわゆるピラミッド型の官僚組織のような企業でした。一握りのエリートがすべてを企画し、約5万人の社員に指示を出していた。幹部からは人間味を感じられず、非常に冷たいエリート官僚のような感じがしました。

 これで会社経営がうまくいくはずがない。まずは幹部40~50人に考え方を変えてもらわないとならん。そう思って、経営者である以前に人間としてどうあるべきかという人生哲学を説き始めたんです。

 JALの幹部は皆さん、50歳を過ぎています。彼らを相手に、中小企業を興した80歳のおっさんが話をすると、最初はみんな変な顔をしていました。顔を見たら、小ばかにしているのか納得しているのかは分かります。不真面目な人間は厳しく叱りましたよ。

 「親父に当たるような年の人間が、親が子に説くようなことを言う。そのくらい知っとるわと思っとるやろう。でも知っていても、それを身につけていないどころか、日常の行動に何も反映されていない。君の人間性が考え方に影響を及ぼし、人間性そのものが日常の経営に出てこなければ意味がないんだよ」、と。それはもうとことん話しました。

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「説き、訓じて心を1つに」の著者

山川 龍雄

山川 龍雄(やまかわ・たつお)

日経ビジネス編集委員

「日経ビジネス」で自動車、商社業界などを担当後、2004年から4年間、ニューヨーク支局長。日経新聞出向を経て、東日本大震災直後から2014年3月まで同誌編集長。同年4月から現職。企業トップへの取材を通して、企業経営への提言を続けている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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