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「がれき」はただのゴミではありません

福島・保原高校美術部が咲かせた大輪の花

2013年3月21日(木)

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 「夜明けは必ずくる」。福島駅からクルマで約30分。細い路地を抜けると、突如として壁一面に描かれた大きな絵が現れた。

 宮代第一応急仮設住宅(福島市)。原発事故によって避難を余儀なくされた、福島県浪江町の人々が住む場所に壁画はある。この絵は実は、福島県伊達市にある県立保原高校の番匠あつみ先生と生徒たちが復興を願い、描いたものだ。

宮代第一応急仮設住宅に描かれた壁画 (写真:大高 和康、以下同)

 行動力がある、面白い、いつも何か新しいことを思いつく…。

 今年2月に保原高校を訪れた際、番匠先生のことを同氏が顧問を務める美術部の部員たちは、はにかみながらこう語った。そんな番匠先生が、東日本大震災後に美術部の部員たちと行っているのが「がれきに花を咲かせようプロジェクト」だ。

福島県立保原高校の番匠あつみ先生(後列中央)と美術部の部員たち。校舎が被災し、仮の美術室にて活動を行う

がれきに花を!!

 保原高校は、大震災により校舎が被災した。

 「がれきがたくさん落ちていたが、元々は校舎。単純にがれきとして処分することに寂しさを感じた」と番匠先生。また、「津波後に残された桜の木に花が咲いた、というニュース映像が印象に残っていた」ということもあり、がれきに花を描くことを思いついたという。

 震災から約1カ月後の2011年4月12日、番匠先生がツイッターにアイデアを投稿して試作を開始。その後、美術部員に声を掛け、プロジェクトとして進め始めた。

 がれきを洗い、生徒たちが思い思いの絵を描く。「当初は、震災のショックが大きく、なかなか描く気になれない生徒もいた」と番匠先生は振り返る。だが、その輪は次第に広がっていった。美術部員以外にも参加したいという生徒が出てきたため、6月には有志協力者を募集し、実行委員会を正式に立ち上げた。

校舎内に展示された“花がれき”

 がれきに絵を描いて展示を行う一方で、「頑張っている人への応援になれば」と、番匠先生と生徒たちは原発作業員への応援の絵手紙の作成も行った。また、避難所を訪問し、“花がれき”の制作ワークショップを開催。仮設住宅を訪れ、壁掛けをプレゼントして回るなど、活動は多岐に渡った。「少しでも元気のお裾分けができれば」と美術部員は笑顔で活動を語る。

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「「がれき」はただのゴミではありません」の著者

森岡 大地

森岡 大地(もりおか・たいち)

日経トレンディ記者

2006年、日経トレンディ記者、2013年、日経ビジネス記者、2014年に日経トレンディ記者。“イクメン”を目指し、仕事との両立に奮闘中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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