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株高の秘密は「巧みなコミュニケーション」

発足3カ月の安倍政権を評価する(その1)

2013年3月28日(木)

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 安倍晋三政権は昨年12月26日に発足してまだわずか3カ月ですが、様々な課題に積極的に取り組んでおり、これを好感して株式相場も大きく上昇しました。しかし両者の関係は、政権発足当初に市場参加者の間で言われたような、「金融緩和と円安で輸出関連株」「国土強靭化計画と公共投資で建設株」といった単純なものではありません。

 政権発足前日の12月25日から3月22日までの東証業種株価指数の騰落率を見ると、輸出関連の中でもゴムや輸送用機器(自動車が含まれる)は、東証株価指数(TOPIX)を上回る上昇となっているものの、同じ輸出関連の電機、精密、機械などの加工組立産業や鉄鋼、化学などの素材産業は、いずれもTOPIX並みかそれ以下の上昇にとどまっています。

安倍政権発足以降の東証業種別株価指数の騰落率
出所:Bloomberg、2012年12月25日(安部内閣発足前日)終値から2013年3月22日終値までの騰落率

 一方で、大きく株価が上昇したのは陸運、倉庫・運輸、銀行、証券、不動産など内需関連がほとんどです。しかし、同じ内需関連でも国土強靭化計画に関連して期待されていた建設はわずか7.7%しか上昇していません。このような業種別株価指数の動きを見ると「金融緩和と円安で輸出関連株」「国土強靭化計画と公共投資で建設株」が正しかったとは言えないでしょう。

 安倍政権も金融緩和と公共事業だけに集中して取り組んだわけではありません。むしろ特定の分野に偏ることなく、バランスよく様々な課題に取り組んだことが政権への安心感、信頼感につながって、ここまでの株価上昇をもたらしたと考えています。そこで今回は、政権発足後の安倍政権の実績を1:三党合意関連、2:経済(マクロ)、3:経済(ミクロ)、4:外交/国防、5:その他、の5つに分類した上で、それぞれについて評価していきます。

予想外の進展を見せた選挙制度改革

 三党合意関連に含まれるのは、昨年民主・自民・公明が今後の推進を約束した税と社会保障の一体改革や選挙制度改革などです。公党同士の約束なので、必ずやらなければならないものですが、色々な理由から参院選前の進展は期待できないと考えていました。その理由としては、例えば一体改革のうち税については消費税率の引き上げは既に決定済みで、当面やらなければならないことではありません。また、社会保障改革(高齢者医療や年金など歳出面の見直し)については、8月に出る予定の有識者による社会保障国民会議での結論を待って政府や国会が動くことになっているため、それまで何もしなくても問題はないことなどがあります。

 選挙制度改革(衆院議員の定数削減を含む)は、昨年の衆院解散時に「次期通常国会終了(6月26日)までに結論を得た上で必要な法改正を行う」と3党で合意しており、早急に議論を進める必要がありますが、与野党問わず国会議員からの強い抵抗が予想されるため、先送りかせいぜい玉虫色の結論に止まると考えていました。

 しかし、この選挙制度改革が予想外の進展を見せます。

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「株高の秘密は「巧みなコミュニケーション」」の著者

門司 総一郎

門司 総一郎(もんじ・そういちろう)

大和住銀投信投資顧問/経済調査部部長

アジア株ファンドマネージャー、チーフストラテジスト、投資戦略部長などを経て、2014年より経済調査部部長。 同社ホームページに「市場のここに注目」を掲載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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