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全国のスーパーは「見たことのないもの」であふれてる

47都道府県のご当地スーパーマーケット展の仕掛け人、語る

2013年4月9日(火)

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「周りの誰もが見たことないものが見たい」
「たやすく手に入らないものが欲しい」

 私の海外旅行のテーマはこれに尽きる。珍しくはないし、同じ事を思う人も多いだろう。だが実は日本(東京)ではこれが結構難しい。なぜなら、世界中のものが集まってしまうこの街では、何でも手に入ってしまうからだ。

 生業のひとつがキャラクターや玩具のデザインということもあり、とにかくいつも視覚からの刺激に飢えている。自分が何かを作る仕事だから、人が作ったものも見たいし、欲しい。それも、皆が知らないもの、そして見せびらかしたくなるようなものを。食べることで言えば、おいしいものをリピートする人と、まだ食べたことのない味を求める人がいるが、私は後者の特性が強い。

 話を戻すと、パリの裏通りで見つけた限定版の写真集をホクホクしながら東京の我が家に持ち帰った後、近所の本屋に当たり前の様に並んでいるのを見つけてしまう、そんな衝撃的な経験も1度や2度ではない。もし東京の店に並んでいなくても、時間とお金さえかければネットで取り寄せられるものも少なくない。

 若い人がモノを欲しがらなくなったのもうなずける。だって、本気で欲しければ、本当に「いつでもなんでも簡単に」手に入ってしまうのだから。

 しかし、そんな「物欲の王国」東京でも、入手しにくいものはやはり存在する。

南欧のスーパーで雄叫びを上げる

 そのことに最初に気付いたのが、初めての海外一人旅で訪れたスペインとポルトガルだった。もう20年以上も前のことである。とある画家の個人美術館に行きたくてどうしようもなくなり、衝動的に航空券を買ってしまったので、とにかく手持ちの資金が心細かった。ホテルは着いた先で安宿を探してまわり、食事は節約のためにパンと飲み物でしのごうと思い、地元のスーパーマーケットを訪れてみた。そしてそこで普通に売られているピーチジュースのパッケージデザインに目を奪われ、しばし動けなくなったのだ。

記念すべきコレクション第一号、スペインで買ったジュースのパッケージ(『雑貨コレクターの旅スタイル』より)

 ジュースのパッケージには(当時の日本では)絶対に配さないであろう、とびきり明るいブルーが使われ、文字や写真などの全体のバランスも見たことがないくらい大胆だった。なんというか、冷蔵庫に戻したくない、「しばらくテーブルにいてほしい」と思える、心が躍るようなデザインだったのだ。

 ジュースをカゴに入れながら、心の中で「うおおおお」と喜びの雄叫びを上げた私! 時間をかけてよく見ると、このスーパーは私が見たことのないもので溢れているではないか。すみからすみまでチェックしたおかげで、節約のために入ったはずのスーパーで山盛り買うことになってしまった(その後のホテルランクが更に落ちたのは言うまでもない……)。

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「全国のスーパーは「見たことのないもの」であふれてる」の著者

森井 ユカ

森井 ユカ(もりい・ゆか)

立体造形家、デザイナー、雑貨収集家

桑沢デザイン研究所卒、東京造形大学大学院修了。主な人格形成は、手塚治虫の漫画と東京12チャンネルの番組による。小さいものを作ることと愛でることが好きすぎて仕事にまでしてしまう。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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