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「売り」は先輩と自己の否定という思いを捨てよ

欧米と日本の仕事意識の違い

  • 服部 暢達

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2013年4月17日(水)

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 前回までの2回でM&A、特に買収は負けから始める投資であり、売りと比べて格段にリスクが高い、という話と、従って成功のためにはさまざまな条件、特に価格やストラクチャーや契約書の細かい文言まで細心の注意を払って交渉に割り負けしないことが必要だとの指摘をした。しかしすでに挙げたNTTグループや日本鉱業(現JXホールディングス)、ソニーやパナソニックの例などをあげるまでもなく、日本企業の買収は特に欧米で成功確率が非常に低い。

日本企業買収では海外企業も苦戦

 一方、実は海外企業も日本企業の買収では苦戦している。例えば、世界一のラグジュアリー・カー・メーカーのドイツのダイムラーは2000年に三菱自動車に資本参加したが、三菱のトラック・バス事業は引き続き過半数議決権を保有しているものの、2004年に乗用車事業の資本提携からは撤退した。

 また、世界有数の携帯電話会社である英国のボーダフォンは2000年から2004年にかけて段階的に当時日本に3社しかなかった携帯電話会社(PHSを除く)の一つであるジェイフォンのほぼ100%を買収したが、2006年に約1兆円の特別損失を出してまでこの会社をソフトバンクに売却して撤退した。

 あるいは、世界一のノンバンクといわれる米国のGEキャピタルは1998年に経営不振の東邦生命を買収したが2003年にはこれを米保険大手AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)に売却している。AIGもその後、自らの経営危機に際して東邦生命を今度は別の米保険大手プルデンシャル・ファイナンシャルに売却している。

 また、世界有数の小売りチェーンの米ウォルマート・ストアーズは2002年から2007年にかけて段階的に日本の食品スーパー第3位の西友のほぼ100%を買収したが、買収後の業績はほとんど開示されていないものの、現在も赤字ないしブレークイーブン近辺と言われており、あまり良い結果は出ていない。

事業会社だけでなくファンドも苦戦

 さらには事業会社だけでなく、企業買収のプロといえるファンドも苦戦している。例えば世界有数のバイアウト・ファンドのカーライル・グループは2004年にPHSオペレーターのDDIポケットの60%を買収して経営権を取得したが、この会社(ウィルコムと改称)は2010年に東京地裁に会社更生法の適用を申請して倒産した。バイアウト・ファンドが保有する株式は紙くずとなったわけだ。このように海外勢も日本での買収はうまくいっていない例が多い。
 
 では、海外勢は日本以外での、特にクロスボーダーの買収でたくさん苦戦しているのだろうか、というとそうではない。古くはドイツのオペル(Adam Opel GmbH)は1931年に米国のGM(General Motors Corporation)が買収した会社だが、現在ではフォルクスワーゲン(Volkswagen AG)と並ぶドイツの乗用車トップメーカーである。

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