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革新されたテレビの音

ソニー・BRAVIA「X9200シリーズ」のスピーカーと音(前編)

2013年4月24日(水)

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 本日、新連載「麻倉怜士のホンモノ探訪」を始める。ホンモノとはもちろん「本当の物」のことだが、あえてカタカナの「ホンモノ」としたことについては、いくつかの意味を含ませている。このコラムでは、「物」「人物」「プロジェクト」「イベント」……など、私の心の琴線に触れ、揺り動かした「ホンモノ」と太鼓判の押せるモノ、ヒト、コトをリポートする。成熟した現代社会において、グローバルなフィールドで戦っていかなければならない今、日本は「ホンモノ」を志向していくべきというテーゼを机上的に述べるつもりはない。あくまでも、フィールドワークを通じて展開する。

 あるときは、テレビやデジカメなどのデジタル分野のスタッフが登場し、またある時は天才的なビジョナリーや時代を拓く思想家にインタビューし、私が感心した製品の開発物語を書いていく。さらに、時代を読み解くヒントがつかめるCESやIFAといった主要イベントでは、私的な切り口で詳細な報告を行う予定だ。

 最初のテーマとして取り上げたのは「革新されたテレビの音」。嘆かわしいほどひどいテレビのスピーカーから発せられる音に対し、メーカーが本格的に改善のメスを入る兆しが見え始めた。それがホンモノかどうか、2回にわたって報告しよう。

初めて「音」を展示した米CESのソニーブース

 例年1月に米ラスベガスで開催される「International CES(全米家電見本市)」には、毎回、通っているが、テレビの音でシアターが組まれたのは、20数回のCES行きで、私が知っている限り今年が初めてだった。これまで液晶テレビはあまりに音が悪いので、そもそも音を聴いてもらおうという発想など、あるはずがなかった。

 それがソニーブースでの、新型4K×2Kテレビ「KD-65X9200(65型)」のシアターだ。長蛇の列ができていたが、我慢して並んで入った。

 デモは、まずBD-ROMのコンサートライブから始まった。この歌手ならではの音量感と、剛性感、そして絶妙なニュアンス感が、なんとテレビのスピーカーから“聴けた”ことに驚いた。続いて最新007「スカイフォール」のオリジナル4K×2Kでの予告編が再生されたが、アクションシーンの連続でも音はへたらず、しっかりとした輪郭感とスピード感が聴けた。普通の液晶テレビではか細く、歪みっぽく、もたついているので、こんな明快な音には、ならない。

 これほど良い音は、最近、テレビでは全く聴いたことがない。ここ数年、テレビの音は急速に悪化の一途をたどっていた。それでも5年ほど前までは、パイオニアの当時のプラズマテレビ「KURO」のように、しっかりとした外部スピーカーを備える薄型テレビも存在していた。しかしその後、世界的に勢力を増してきた韓国のサムスン電子とLG電子が、どんどん奥行きを薄く、フレームも薄くするものだから、市場競争の観点から、日本メーカーも追随しなければならなくなった。

 その結果、スピーカーに与えるスペースが極端に小さくなり、ユニットは下を向き、音はますます貧弱になっていった。もこもこした、こもった音は最悪である。ユーザーの不満は音に集中する。ハイビジョンでせっかく画質が良くなったのに、音がものすごく悪くなったとの声は、市中にあふれている。

コメント7件コメント/レビュー

絵と音が一体となってのテレビだと思いますので、音の良さを追求することに同感です。普及価格帯でも、オーディオ専用機器ほどではなくとも、そこそこのよい音が必要です。実は、最近買った普及価格の国産テレビの音が、以前のテレビに比べて一段と貧弱で、安物のラジオのような音質でがっかりしています。今なら音の良さを訴えて、差別化できると思うのですが?(2013/04/24)

「麻倉怜士のホンモノ探訪」のバックナンバー

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「革新されたテレビの音」の著者

麻倉 怜士

麻倉 怜士(あさくら・れいじ)

デジタル・メディア評論家

日本経済新聞社、プレジデント社を経て、91年にデジタルメディア評論家として独立。評論活動に加え、映像・ディスプレイ関係者による日本画質学会の副会長、津田塾大学の講師の“3足のワラジ”をはきこなす。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

絵と音が一体となってのテレビだと思いますので、音の良さを追求することに同感です。普及価格帯でも、オーディオ専用機器ほどではなくとも、そこそこのよい音が必要です。実は、最近買った普及価格の国産テレビの音が、以前のテレビに比べて一段と貧弱で、安物のラジオのような音質でがっかりしています。今なら音の良さを訴えて、差別化できると思うのですが?(2013/04/24)

テレビでいい音を聞きたい人ってそんなに大勢いるのだろうか。モード設定によっては、音楽ばかりが大きくなって、会話が聞き取れないんですけど。。。(2013/04/24)

後編にも期待しますが、「激しい競争」を言い訳に他社の製品と変わらない物を作れば、何れ失敗するのは現在のアップルを見ていてもよく分かる。先行していたタブレットで他社が7インチの安いモデルで追い上げて来たから、苦し紛れに同様の製品を出した頃からおかしくなった。一流企業が追随する他社の物真似を始めたら終りだ。たとえ苦しくとも、トップランナーは自分の道を歩き続けなければならない。近頃の日本メーカーの多くが東南アジアの安値攻勢に対抗して自社の東南アジア工場で同じ様な物で価格競争をしている。かと言って一時期嵌ってしまった日本独自の「何でも付ける」で使わない機能の為にコストをかけても仕方が無い。ユーザが期待している、又は、手にしたら嬉しくなる性能は必要だが、見せかけだけの「オプション」は要らない。その意味で、記事で紹介されているテレビは基本の画像と音質に拘ったのは正しい方向だと思う。それが多少のコストアップではあっても、「これがソニー品質」と言える物を提供し続けて欲しい。(2013/04/24)

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