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コンビニ“大量閉店時代”は来るのか

出店競争にローソンが背を向けるワケ

2013年4月23日(火)

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 また新しいコンビニエンスストアが近所にオープンした。ここ1~2年で、私が住む東京都内の自宅マンションから徒歩10分圏内にできたコンビニは実に4店舗。余計なお世話かもしれないが、「こんなにお店ができて、経営は大丈夫なのか」と心配になってしまうほどだ。どの店もそれなりにお客が入っているように見えるが、以前からあったコンビニ店は客を奪われているのは間違いない。

 同じような現象は読者の方々が住む多くの町でも起きていることだろう。2013年2月期、コンビニ大手は過去最大規模の出店を実施。セブン-イレブン・ジャパンは前期比153店舗増の1354店舗。2位のローソンは172店舗増の938店舗、3位のファミリーマートは49店舗増の900店舗を出店。至る所で出店競争を繰り広げてきた。業界全体でも出店の限界とされてきた国内5万店舗の壁を昨年11月に突破した。

 激化する一方だった出店競争に、異変が起きている。セブンイレブンとファミリーマートは2014年2月期にさらに出店を増やし、揃って1500店舗に高める計画。だが、ローソンは逆に出店を減らす戦略を打ち出したのだ。新規出店を68店舗減らして870店舗に抑える一方、閉店は185店舗増の450店舗にする。規模を拡大する路線を明確に転換する方針を、明らかにした。

出店にブレーキをかけるローソンの店舗(東京都港区)

出店拡大の根拠は“コンビニ進化論”

 なぜなのか。これまでコンビニ各社の出店拡大の根拠になってきたのは、いわゆる“コンビニ進化論”だ。従来は20~50代の男性が中心顧客だったが、客層が拡大。肉や野菜など生鮮品の品揃えを強化して主婦など女性層を取り込む。小サイズのお総菜などを充実させ、宅配サービスも始めてシニア層を掘り起こす。店舗で抽出するコーヒーや味にこだわったフライドチキンなどで外食市場を奪うといった動きで、コンビニの成長の余地が大きくなっているという見方だ。

 「こうした客層拡大は今後も続く」とローソンの新浪剛史社長は話すが、それ以上に出店競争が激化して、出店のハードルは上がっている。ローソンの場合、2013年2月期の新店舗の1日当たり販売額は前年をやや下回る程度。ライバルと比べても堅調だが、既存店売上高は前の期比で横ばいと、伸び率は鈍化している。ライバルではセブンイレブンを除くと、既存店売上高がマイナスになるチェーンも目立つ。コンビニがいかに進化しようとも、狭い商圏に店舗が乱立すると顧客の奪い合いは避けられない。

 ただ何もしないと出店に積極的なライバルに店舗用地を奪われる。「食うか食われるかの戦いだから、出店を増やす必要がある」(サークルKサンクスを傘下に持つユニーグループ・ホールディングスの中村元彦社長)といった声が目立つ。このため家賃が高くても出店を決めるチェーンが増えているようだ。

 出店拡大を成功させるカギは、店舗開発を支援する本部の人材が握る。「パイロットは簡単に育成できない。飛行機が飛ばせない(店舗が不採算になる)と加盟店にも迷惑をかける」とローソンの新浪社長は慎重だ。10年ほど前にトップに就任した頃に、無理な出店の影響で、不採算店を大量に閉鎖した苦い記憶が頭をよぎる。

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「コンビニ“大量閉店時代”は来るのか」の著者

山崎 良兵

山崎 良兵(やまざき・りょうへい)

日経ビジネス記者

日経ビジネス編集部、ニューヨーク支局、日本経済新聞証券部を経て、2013年1月から日経ビジネス編集部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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