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人工知能は“名人”の夢をみるか?

将棋のトップ棋士を破ったコンピューター

2013年5月8日(水)

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 「投了した」

 誰かが小さく叫ぶような声を発すると同時に、控え室に詰めかけていた30人以上の報道陣が対局室へと殺到した。コンピューターの将棋ソフト「GPS将棋」との対局に臨んでいたプロ棋士、三浦弘行八段が負けを認めたのだ。投了とは将棋などで、自ら敗北を宣言することだ。

三浦弘行八段(右)と、「GPS将棋」開発者の東京大学の金子知適准教授(左)

 コンピューターとプロ棋士による5番勝負「電王戦」で、プロ棋士の負け越しが決定した瞬間だった。三浦八段がオオトリの5番手として登場したのは4月20日。ここまでプロ棋士側の1勝2敗1分け(持将棋)となっており、三浦八段が勝ったとしても、すでにプロ棋士が勝ち数で上回ることはない。引き分けの可能性のみが残されていたが、それも叶わなかった。

「どこでミスをしたのか分からない」

 対局室で、負けを宣言した盤面を凝視する三浦八段は、呆然としているように見えた。記者団に敗因を問われ、「どこでミスをしたのか分からない」と絞りだすように答えた。

 盤上での負けを悟ってから投了を宣言するまでに、心を整理する時間が必要だったのだろうか。盤側にある時間表示は「残り1分」を指していた。

 三浦八段は、紛れもないトッププロの1人だ。将棋界の最高位であるタイトル「名人」の挑戦者を決めるA級順位戦の枠は、わずか10人。この熾烈な生き残り争いが展開されるA級順位戦に三浦八段は13年連続で在籍しており、昨年度は羽生善治三冠(王位・王座・棋聖)と最後まで名人挑戦権を争った。1996年の棋聖戦で当時7大タイトルを独占していた羽生氏からタイトルを奪い取ったことは、今も語り草だ。その他に登場した4人のプロ棋士も将来を嘱望される若手から、タイトル経験者までバリバリの一線級だった。

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「人工知能は“名人”の夢をみるか?」の著者

広岡 延隆

広岡 延隆(ひろおか・のぶたか)

日経ビジネス記者

日経コンピュータ編集部、日本経済新聞産業部出向を経て2010年4月から日経ビジネス編集部。現在は自動車など製造業を担当している。これまでIT、電機、音楽・ゲーム、自動車、製薬産業などを取材してきた。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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