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ITの「主人」になるかITの「被害者」になるか

日本でも失われる中程度のスキルの仕事

2013年5月20日(月)

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 第1回では、中程度のスキルの就業者による定型的な業務が、ITに置き換えられているとの海外(主として米国)の議論を紹介した。今回は日本の状況について見る。

男性比率の高い製造関連の雇用が減少

 賃金水準はスキルを反映すると考えられる。図1は厚生労働省『賃金構造基本統計調査』における職種別賃金(注1)を低い職種から高い職種に並べて5グループに分けて、1995年から2012年にかけて雇用のシェアの変化を見たものである。

図1 賃金水準と雇用シェアの変化(1995年~2012年*)
(出典)厚生労働省『賃金構造基本統計調査報告』より作成。
(注)一部、2000~12年、2005~12年、1995~2004年の間の変化も含む。

 第一に、相対的に低賃金のグループのシェアは大きく増加している。これは、ホームヘルパー、警備員、保育士、販売店員、福祉施設介護員などの増加によるところが大きい。第二に、賃金が中程度およびやや高いグループ(第3、第4)はシェアが低下している。より詳しく見ると、シェアの低下が目立つのは大型貨物自動車運転手、土木作業従事者、配管工など○○工といった技能工である。一方、ケアマネジャー、看護師、理学療法士・作業療法士、システム・エンジニアのシェアは高まっている。

 中程度およびやや高い賃金の職種=中程度のスキルの職種の中で、雇用が失われたのは製造関連=男性比率の高い職種であり、雇用が生み出されたのは医療・福祉関係=女性比率の高い職種となっている。

 賃金の高水準のグループ(第5)も増加はしているが、低水準の増加に比べて増加規模が小さい。したがって、賃金分布が全体として低水準へと動いたことが考えられるが、男性は女性以上にそうなっていることが推察される。事実、2000年以降の実質賃金の中位値(賃金の低い順から見てちょうど真ん中の人の値)を見ると、女性がおおむね順調に伸びているのに対して、男性の場合低迷している(図2)。

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「ITの「主人」になるかITの「被害者」になるか」の著者

池永 肇恵

池永 肇恵(いけなが・としえ)

法政大学大学院政策創造研究科教授

東京大学教養学部卒業。経済企画庁に入庁し、同調査局、内閣府国民生活局、男女共同参画局、厚生労働省、一橋大学経済研究所准教授などを経て現職。労働市場の二極化、地域の雇用と産業を中心に研究している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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