• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

教職員、退職するなら今

お金か生徒か、究極の選択

2013年5月21日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 新学期も1カ月半が過ぎ、小中学校など各教育現場には落ち着いた雰囲気が漂い始めている。

 しかし、昨年度末は公立学校の現場でちょっとした異変が起きた。いわゆる教職員の「駆け込み退職」。地方公務員の退職手当引き下げが決まったことに伴って、減額される前に退職してしまおうという動きだ。

 減額幅が大きければ、家計へのダメージは大きい。駆け込み退職に動く職員の気持ちは当然、理解できる。だが、それが教職員となると話は単純ではなくなる。年度を待たずに退職してしまえば、年度単位で受け持つはずのクラスを途中で放棄することになるからだ。そのため、教職員は年度末に定年するのが通例だが、今年は状況が違った。

減額のタイミングが悪かった

 86人の教職員の駆け込み退職があった埼玉県。教育局の前副教育長、三井隆司氏は当時の状況について以下のように説明する。

 「埼玉県では2013年2月1日から退職手当の改正条例が施行されました。そのため1月末とそれ以降とでは、退職金が平均で150万円程度減ることになりました。2月と3月の2カ月間の月給は合計80万円程度ですから、年度末まで働いても70万円、収入が減ってしまう計算です」。

埼玉県教育局の前副教育長、三井隆司氏。「退職金減額施行のタイミングが悪く、駆け込み退職者が出たのは残念だ」と話す(写真:大槻純一)

 そう聞くと「4月1日から退職金を減額すればよかったのでは」と誰しも思うだろう。そうすれば年度末に定年する予定の人が、退職金の減額分と残りの月給を天秤にかけて、駆け込み退職するをする必要がなくなるからだ。

 逆に施行を早く、例えば1月1日にすれば年度末までの給与との差が減るし、昨年12月1日なら減額分より給与の方が上回ることになる。

 しかし、そうはいかない事情があった。

 地方公務員の給与は国家公務員の給与に準じて見直されるのが通例だ。国家公務員の退職給付の減額が決まったのは2012年11月16日。その10日後に各都道府県知事などに向け、地方公務員も国家公務員に準じるよう、検討の要請が通知された。

 埼玉県の場合も通知を受けてから県議会で減額を検討し、2012年末に条例を議決した。

コメント40件コメント/レビュー

日本の教育制度がこの様な無責任で貧弱な組織ので運営されている。記事中に記載されている行政の無責任な言動。心の病で早期退職する先生が多い事も良く聞く。子供の社会不適合も問題視されている。社会が乱れているのも教育とは無縁では無いと思う。教育の問題は、ゆとり教育の失敗の様に、学校や先生の問題ではなく、行政の問題だと改めて分かった。日本の将来は期待できない。(2013/05/25)

「記者の眼」のバックナンバー

一覧

「教職員、退職するなら今」の著者

宇賀神 宰司

宇賀神 宰司(うがじん・さいじ)

日経ビジネス記者

日経クリック、日経ベンチャー(現・トップリーダー編集などを経て、2007年1月から日経ビジネス編集記者。流通、中小ベンチャー、マネジメント、IT(情報技術)を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

日本の教育制度がこの様な無責任で貧弱な組織ので運営されている。記事中に記載されている行政の無責任な言動。心の病で早期退職する先生が多い事も良く聞く。子供の社会不適合も問題視されている。社会が乱れているのも教育とは無縁では無いと思う。教育の問題は、ゆとり教育の失敗の様に、学校や先生の問題ではなく、行政の問題だと改めて分かった。日本の将来は期待できない。(2013/05/25)

「影響は軽微だった」。以前、銀行統合に伴う前代未聞の金融システム障害が発生した際、国会証人喚問で頭取の言葉が同じだった事を思い出しました。どちらも立場上、事の重大さに気付かない訳は無い筈で、問題を無視しているとしか思えません。このような組織が社会の重責を担っており、それを弱者の犠牲によって支えられている貧弱な国家。今日の様々な社会における問題や道徳観など衰退は、必然の気がしてなりません。そして教育問題の元凶は現場ではなく不毛にしているのは行政だと解りました。今回の件では教育現場で発生した事も特筆すべきだと思います。子供が社会を信用できなくなったら国家の将来は終焉です。単純に「お金か生徒か」のタイトルは教員の身勝手な選択に見え、本質は別の所にある事から、私には違和感があります。(2013/05/25)

「プロとしては如何なものか」「必ずしっぺ返しを食らいますよ」このとんでもない勘違いの上から目線は何なのでしょう。まず損をしても仕事をこなせということが「プロとして」間違ってることもわからないとは・・・それに「自分がいないと現場が回らない!」と思い込んでる人が多いのですが、大半はいなくても最終的にどうにかなります。「自分は仕事ができる」「自分がいないとだめだ」と思ってる方は一度思い直すことをおすすめします。(2013/05/23)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

日本の経営者は、経験を積んだ事業なら 失敗しないと思い込む傾向がある。

三品 和広 神戸大学教授