• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

母子の餓死は人ごとか? じりじりと増える日本の貧困率

失われた20年と「1票の格差」がもたらしたもの

2013年5月29日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 今も日本には貧困はなく、機会の平等もかなり担保されていると考えている人もいるのではないだろうか。しかし、データは静かにそれに対して疑問を投げかける。日本の貧困は、多くの人が思っている以上に深刻であり、それはゆっくりと、しかし確実に増えている。先日、「子どもにもっといいものを食べさせたかった」と書き置きを残して母と子が餓死するという痛ましい事件があったが、現状が続くのであれば、そういった出来事は今後も起こり続けるだろう。

 今回は、データを基に日本の貧困の実情について見ていきたい。そして次回は、私自身がNPO(非営利組織)での活動を通じて見てきた実情も紹介しながら、日本で機会の平等がどの程度保証されているのかについて考えてみたい。

徐々に高まる日本の貧困率

 経済協力開発機構(OECD)は定期的に先進国の貧困率を比較している。ここでいう貧困率とは、「等価可処分所得」の中央値の50%以下で暮らす人々の率のことだ。なお、等価可処分所得とは、家計所得を家計メンバー数の平方根で割ったもの。例えば、家計所得400万円で、メンバー数が4なら、400÷√4=200万円が等価可処分所得となる。

 OECDに加盟している先進国の貧困率は平均して10.7%なのに対し、主要8カ国(G8、ただしデータのないロシアを除く)における貧困率第1位はアメリカ(17.1%)だが、日本は第2位(14.9%)だった。「日本のように中間層が多い国では相対的貧困率は高くなりがちである」と言う人もいるが、決して低い水準とはいえないだろう。

出所:OECD Family database

 参考までに、データの時期は違うが各国の所得の中央値を掲載しておこう(購買力平価ベース)。先週の記事で述べたように日本の労働者の長時間労働は世界的にも悪名高いが、労働時間の割に日本人の所得は決して高くないということも見て取れる。

出所:OECD ”Society at a Glance 2011”

コメント55

「越境人が見た半歩先の世界とニッポン」のバックナンバー

一覧

「母子の餓死は人ごとか? じりじりと増える日本の貧困率」の著者

慎 泰俊

慎 泰俊(しん・てじゅん)

投資プロフェッショナル

東京生まれ東京育ち。朝鮮大学校政治経済学部法律学科卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。モルガン・スタンレー・キャピタルを経て現在はバイアウトファンドの投資プロフェッショナルとして働く。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

富士山を目標にする人はいつか富士山には登れるでしょうが、エベレストには登れない。

澤田 秀雄 エイチ・アイ・エス会長兼社長、ハウステンボス社長