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2030年、身の丈の成長率は0.4%に低下する

2013年5月24日(金)

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 2012年末の政権交代後、安倍政権下の財政・金融政策に対する期待から、金融市場で大幅な円安・株高が進んでいます。市場環境の好転は、個人の消費行動に変化をもたらしつつあります。日本百貨店協会によれば、2013年3月の全国百貨店売上高は3カ月連続で前年を上回りました。東京地区の多くの店で高級時計の販売が5割増を記録、絵画も洋画を中心に100万円を超える作品の引き合いが強かったといいます。小売業界にとってこれほど“景気がよい話”は久しぶりでしょう。

 このまま市場環境の好転が続き景気も回復するのであれば、思い切った改革を行わなくても日本経済は再生軌道に乗るのではないか。そう考え始めた人もいるかもしれません。

リスクは「淡い期待」の蔓延

 日本経済にとってのリスクは、その「淡い期待」の蔓延にあります。確かに海外経済の緩やかな回復が続けば、2013年度は実質2%を超える成長率が実現するでしょう。しかし、この高い成長予想は、13兆円にものぼる大規模な財政出動という“カンフル剤”によって押し上げられています。消費税増税前の駆け込み需要という先行き反動が見込まれる要因もあります。

 日本経済の実力とその外部環境を踏まえると、成長力の底上げに向けて「第3の矢」の実行は欠くことはできません。大胆かつ具体的な取り組みがみえてこなければ、「第1の矢」により大きく高まった市場の期待はいずれはく落し、「第2の矢」である財政政策の効果の減衰とともに、景気回復のモメンタムも途切れてしまう恐れがあります。

コメント7件コメント/レビュー

スルメを見てイカを語る。有るのは批判であって、評論では無い。新しい事をするリスクを正しく評論できるなら、恐らくその人は評論家に成っていないでしょう。まだ走り出したばかりの政権、しかも今までにない試みの評価を、無い知恵でしようとすれば、富士山噴火をいつも予測している人と同じに成る。富士山はいつか噴火するから噴火すると言い続ける人は、必ずその予測が当たるわけだ。科学的に分析して「けいざい」を予測する事は不可能だ。地震学者が今の科学では地震の予測は不可能だと、告白したのを、思い出した。わたし達にできるのは、地震に対する備えと更なる科学の発展を願うだけだ。自分に何が出来るかが、本当の問題であるにすぎない。(2013/05/26)

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「2030年、身の丈の成長率は0.4%に低下する」の著者

武田 洋子

武田 洋子(たけだ・ようこ)

三菱総合研究所チーフエコノミスト

日本銀行を経て、2009年4月より三菱総合研究所政策・経済研究センター主任研究員(シニアエコノミスト)、2012年4月より主席研究員(チーフエコノミスト)。内外経済分析を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

スルメを見てイカを語る。有るのは批判であって、評論では無い。新しい事をするリスクを正しく評論できるなら、恐らくその人は評論家に成っていないでしょう。まだ走り出したばかりの政権、しかも今までにない試みの評価を、無い知恵でしようとすれば、富士山噴火をいつも予測している人と同じに成る。富士山はいつか噴火するから噴火すると言い続ける人は、必ずその予測が当たるわけだ。科学的に分析して「けいざい」を予測する事は不可能だ。地震学者が今の科学では地震の予測は不可能だと、告白したのを、思い出した。わたし達にできるのは、地震に対する備えと更なる科学の発展を願うだけだ。自分に何が出来るかが、本当の問題であるにすぎない。(2013/05/26)

第三の矢への期待が失望に帰さぬよう、断行すべき改革、改正への提言を期待します。次回の記事を楽しみにしています。(2013/05/26)

一点。アベノミクスの核はデフレからインフレへの大改革にあります。潜在成長率が0.4%であっても、1%のデフレであれば、名目のGDPは0.6%減少します。対して、2%のインフレであれば2.4%増加します。つまるところ、産業構造改革など無しに、2.4%の増収は問題なく可能ということです。■当然、筆者が仰るように実質GDPの増加も大切です。しかし、日本の財政問題を解決するためには、2%のインフレを実現するほうが実質GDPを向上させるよりはるかに容易であり、(インフレを起こすというのは極論すれば政府の信用を失墜させるという話ですから、その逆よりはるかに簡単です)まずは短期的にインフレをどう起こすかがキーであるという事は疑いようがありません。(2013/05/24)

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