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「負け組の地銀」はどこ?

再編促進の機運、地域金融機関がすべきこと

2013年5月30日(木)

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 「昔のような発想で資金の仲介だけしていてもダメだ。顧客の経営支援を通じた情報の仲介、産業創出などで資金需要を増やせないと。地方銀行の再編が取りざたされる時代だ…」。新潟の地銀、第四銀行の神子島正樹 営業統括部上席調査役は、問題意識を打ち明ける。

 第四銀行が急ぎで取り組んでいるのが、地域金融機関の本業である、中堅中小といった融資先企業に対する目利き力の向上だ。地域の企業の情報収集やコンサルティングを通じて経営課題を把握する力を底上げし、成長産業の育成や企業の再生などを、営業エリア全域で加速する狙いだ。

 他の地銀幹部も、「これまで通りの営業のやり方では、前向きな資金需要は出てこない。地銀が積極的に動き、地域の企業同士のビジネスマッチングやシナジー創出につなげていく必要がある」と危機感を持つ。

 経済同友会が3月に発表した提言「中小企業の成長力を高める地域金融機関へ」でも、「融資においては、非財務情報(企業の戦略、経営計画、経営者の評価、技術力や研究開発動向など)の分析・活用に向けた人材育成が鍵」と指摘している。

 本業である、融資先企業に対する目利き力やコンサル能力の強化は、多くの地域金融機関が抱える共通の課題と言えよう。

 だが、現実は厳しい。

 「リスク管理の業務に追われていたり、有価証券の運用に目が行き過ぎたりしてきて、銀行には顧客の経営コンサルができる人材が減っている。特に地域金融機関で、このような人材が少ない」と、ある地銀OBは実態を打ち明ける。「決算を見て過去の業務分析はできるが、その企業の将来性を見抜いたり、再生の道筋を考えたりできる『目利き力』は、最も強化を怠ってきた能力だ」(同氏)。

 企業の資金需要が停滞し続ける中、地域金融機関は本業をテコ入れして需要を開拓するのではなく、余ったカネを国債などの有価証券の運用に回し、一定の収益を確保してきた経緯がある。地銀全体の国債保有額はこの10年でほぼ倍増し、40兆円規模に上る。長めの国債の保有比率が高いことも特徴だ。これら長年のツケが、目利きやコンサルのできる人材の不足という形で、地域金融機関に重くのしかかっている。

 このような状況の中、第四銀行がコンサル能力強化への有力ツールの一つとして期待するのが、あるコンサルシートの活用だ。それが、電通国際情報サービス(ISID)がTKCと提携して開発した「VCF財務経営力診断サービス」。第四銀行は、同サービスの開発のためにISIDが発足させた研究会に参加し、試験導入もいち早く実施。実際に使いながら改善すべき点を提言するなどで、同コンサルシートの開発に協力してきた。

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「「負け組の地銀」はどこ?」の著者

宗像 誠之

宗像 誠之(むなかた・せいじ)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日本経済新聞社産業部、日経コンピュータを経て、2013年1月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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