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今までとは異質な「これからの円安」を考える

沈静化が困難になるリスクには要注意

2013年5月30日(木)

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 先週後半から急ブレーキが掛かった円安・ドル高の流れ。株式相場の急落が発端ではあるが、円相場についても、最近の急ピッチな下げに対する警戒感がくすぶっていたことは否めない。

 それでも、円安・ドル高の大きな流れは今後も止まらないだろう。足元の調整場面でも、1ドル=100円を超える円安圏は維持している。やはり、「アベノミクス」「黒田緩和」といった言葉に表象される安倍晋三政権の経済政策運営が円安を促す、という解釈は定着したままだ。

一段の円安進行は「手放しの礼賛」とはならず

 もちろん、政策の影響が大きかったことは疑いようがない。少なくとも、市場心理にしっかりと「円の先安観」を植えつけることに成功したと言える。過去の75円台の「行きすぎた円高」が修正されたのは日本経済にとって好ましい。しかし、ここからさらに円安が進んだ場合の日本経済に対するマイナスの影響も徐々に懸念されつつある。

 確かに「手放しの円安礼賛」とはいかない面もあり、企業を取り巻くマクロ環境、世界経済の状況を併せて考え、頭に入れておくべき点もいくつかある。

 現在の円安・ドル高は、過去の円安や株高の局面と背景が大きく異なっている。今回はまず、同じ円安進行でも、過去の局面と足元との相違点を踏まえ、改めて今の円安の特徴を中長期的な視点から再考してみよう。

円の対ドル相場の推移

 前回の中長期的な円安局面として思い起こされるのは、上のグラフにある左側の円で囲んだところ。2004年から、サブプライム問題・リーマンショック前の2007年にかけて、101円台から124円台まで20円強も円安が進んだ場面だ。

 このときの円安は、その後のリスク回避環境における円高とはまったく逆の状況下で進んでいた。あるいはその後のリスク回避の円高は、前回の円安の反動で生じたと言ってもよいかもしれない。

 グローバル経済は先進国も新興国も揃って好調を維持しており、世界全体の成長率は2002年以降徐々に加速。2006年には5.4%に達していた。1980年代以降で見ても、世界の成長率が5%台に乗せたのは初めてのことだ。

 こうした異例の高成長のなか、日本だけが超金融緩和政策を維持。内外金利差は年々拡大し、円が独歩安となる地合が整っていた。日米間を見ても、米国では金利先高観が明確で、2年物国債利回りは2003年の1%から2006年には5%台に上昇していた。トレンドとしての円安・ドル高が緩やかに進む材料は整っており、他の通貨に対する円安も淡々とかつ過度と思われる水準まで進んだ。それが2007年に一転し、歪んだ円高へと突き進むこととなった。

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「今までとは異質な「これからの円安」を考える」の著者

深谷 幸司

深谷 幸司(ふかや・こうじ)

FPG証券・代表取締役

三菱銀行からドイツ証券、クレディスイス証券を経て、2012年に為替アドバイザーとして独立。2013年3月からFPG証券代表取締役。相場変動をいかに乗り切るかをテーマに個人から企業に至るまでサポート。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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