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日本で目立つのは、「貧困の連鎖」より「富裕の連鎖」

「自己責任」で説明できることは驚くほど少ない

2013年6月5日(水)

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 格差の話をすると、「日本では本人の努力次第でなんとでもなるのだから、その人の生活が厳しいのは自己責任だ」という意見がよく聞かれる。実際のところはどうなのだろうか。ここでは、今回の記事で伝えたいことは次の3つだ。

  • 日本で起こっていることは、貧困の連鎖よりも富裕の連鎖である
  • 日本の格差の固定化は、先進国で中程度の水準である
  • 親の所得だけでは分からない機会の不平等として親の愛情がある

親の所得はある程度子の所得に影響する

 まずは、簡単に事実の確認をしてみよう。機会の平等について考える時に、世代間の階層移動がどうなっているかがよく分析される。豊かさをお金だけで測れるわけではないが、他に代替案がないので、親の所得と子の所得がどのように相関しているのかを見ることになる。次の図を見てみよう。

父の所得別の子どもの所得水準
出所:佐藤嘉倫・吉田崇、「貧困の世代間連鎖の実証研究(2007)」をもとに筆者作成

 この図を見ると分かるように、親の所得(ここでは父の所得となっている)はある程度までは子の所得に影響を与える。要は「豊かな家に生まれた人は豊かになりやすく、貧しい家に生まれた人は貧しくなりやすい」ということだ。この研究が示してくれているもっと重要なことは、「貧困の連鎖よりも富裕の連鎖の方が日本では進んでいる」ということだ。父の所得が下位25%の家庭に生まれた子のうち、所得が平均以上になる人が40%であるのに対し、上位25%の家庭に生まれた子の所得が平均以下になるのは32%だ。

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「日本で目立つのは、「貧困の連鎖」より「富裕の連鎖」」の著者

慎 泰俊

慎 泰俊(しん・てじゅん)

投資プロフェッショナル

東京生まれ東京育ち。朝鮮大学校政治経済学部法律学科卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。モルガン・スタンレー・キャピタルを経て現在はバイアウトファンドの投資プロフェッショナルとして働く。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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