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日本で目立つのは、「貧困の連鎖」より「富裕の連鎖」

「自己責任」で説明できることは驚くほど少ない

2013年6月5日(水)

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 富裕の連鎖が生じているというのは、実感ベースでもしっくりくる。例えば、外資系金融・コンサルなど、給与所得が特に高い仕事に就いている人々を見ていると、かなり多くの人がいわゆる「恵まれた家庭」に生まれている。少なくとも、学費を払うのにも親が苦労するような家庭に生まれた人にはなかなか出会わない。東大でも同じようなことが起こっていたと、私の友人は話していた。

それでも日本の格差の固定化は世界的には中程度

 国際比較をするとどう見えるのだろう。米国の経済諮問委員会(CEA)の委員長であるアラン・クルーガー教授は、2012年の演説で格差の固定化を国際比較するチャートを紹介した。スコット・フィッツジェラルドの書いた20世紀屈指の名作にちなみ、「グレート・ギャツビー・カーブ」と名付けられたこのチャートは、現時点の不平等の程度と、格差の固定化の関係性を示している。

グレート・ギャツビー・カーブ
出所:The Council of Economic Advisors, “Economic Report of the President”(2012)

 このチャートが示唆する一番大きなメッセージは、「不平等の程度が大きな社会においては格差も固定化しやすい傾向にある」ということだ。他の言い方をすると、現時点での不平等と格差の固定化には何らかの類似したメカニズムが働いているということもできる。経済諮問委員会は、この図を参照しながら、公教育への支出拡大を通じた格差是正が重要であると問題提起をしている(格差是正における公教育への支出拡大の重要性については、前回の記事で書いた通りだ)。

 また、この図では、日本における格差の固定化が国際的にどの程度なのかも見ることができる。日本における格差の固定化の程度はドイツと同じくらいで、フランスやイギリス、米国などに比べると相対的に状況は良いことが見てとれる。

コメント19件コメント/レビュー

最後のグラフは違う気がするよ。と思ったら他の人もコメントしてますね。全体的にはいいこと言ってる。本当に。だからこそ残念。(2013/06/19)

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「日本で目立つのは、「貧困の連鎖」より「富裕の連鎖」」の著者

慎 泰俊

慎 泰俊(しん・てじゅん)

投資プロフェッショナル

東京生まれ東京育ち。朝鮮大学校政治経済学部法律学科卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。モルガン・スタンレー・キャピタルを経て現在はバイアウトファンドの投資プロフェッショナルとして働く。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

最後のグラフは違う気がするよ。と思ったら他の人もコメントしてますね。全体的にはいいこと言ってる。本当に。だからこそ残念。(2013/06/19)

内容は概ね賛同できますが、最後の虐待死と貧困率ってほぼ相関なしですよね。貧困率25%以上の2つには別の要素が関わっているのではないかと愚考します。(2013/06/19)

単純に貧困の連鎖を言うのではない、いい着眼点での記事だと思います。ただ、データの扱いが恣意的なところがあり、そこが残念だと思います。このような扱い方では、折角良い事を書いてあっても、記事全体の信用度を落としてしまうと思います。無理に線を引いて増えていることを言ってしまってはいけないと思います。(2013/06/06)

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