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今も変わらぬ「人気のセ、実力のパ」

交流戦を機に、セパ分立63年を振り返る

2013年6月7日(金)

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 セパ交流戦が大詰めに近い。今年もパ・リーグ側に勢いがある。劣勢なうえに、公式戦のドル箱カードの巨人戦、阪神戦が減るセ・リーグ側から、不満の声が漏れ聞こえる。試合方式を手直しする話も出ているが、果たしてどうなることやら。

 「巨人戦で目立とう」と、ロッテ監督の伊東勤は若手選手を励ました。22歳の投手、西野勇士、23歳の内野手、鈴木大地ら若手が活躍して、ロッテの躍進は著しい。しかし、ロッテファン以外に、これら若いヒーローを知る人は少ない。さほど活躍していない巨人の22歳の野手、大田泰示らより知られていないほどだ。

 メディアへの露出の差が生んだ現象だ。人気チームの巨人や阪神に入団するとテレビ、新聞の扱いは大きく、いやでも注目される。だが、ロッテだと活躍に比べて扱いは小さく、やりがいがない。それで傷つく自尊心を、反発のパワーに変えようと、伊東は目論んだのだ。

 「関西ダービー」と注目される阪神―オリックス戦でも、メディアの扱いは常に阪神が中心だ。オリックスの李大浩や糸井嘉男の活躍は、なかなか伝わらない。

 甲子園が阪神一色に染まるのは当然だが、オリックスの本拠地の京セラドームでも阪神ファンが多い。7回のラッキーセブンに飛ばすジェット風船でも阪神が圧倒し、オリックス勢はホームなのにアウェーで戦うような感じになる。

 オリックスはシーズンの順位が5位だった2010年に、交流戦で優勝している。オリックスだけでなく、交流戦になるとパ・リーグ勢は人気のあるセに対抗心を燃やし、好成績を残す傾向がある。

 2005年に始まった交流戦だが、2011年までの7年間はずっとパ球団が優勝。やっと昨年、巨人がセ球団で初めて優勝した。

巨人V9で「人気も実力もセ」に

 日本のプロ野球がセ、パの2リーグに分立したのは1950年。長い間、「分立」とは表現されず、「分裂」と言われてきた。

 初期のオールスター戦では、勝った側のリーグ首脳がベンチへ駆け込み、「よくやった」と涙を流さんばかりに監督や選手の手を握るシーンが見られたそうだ。その頃からよく言われたのが、「人気のセ、実力のパ」。メディア、ファンにそっぽを向かれたパの猛者たちの悔しさがにじみ出ていた。

 65年から73年にかけて、巨人がV9を達成した。すると「人気も実力もセ」と言われるようになった。パワフルなパの野球は、ただラフに打ち合うだけと見られた。

 これとは対照的に、セの野球は緻密で味わい深いと評価された。そこで大きな役割を果たしたのが、川上巨人のヘッドコーチ、牧野茂だった。

 牧野は「チームプレー」の重要性を説いて注目された。今で言うところの「スモールベースボール」の考えがふんだんに盛り込まれており、長嶋茂雄、王貞治らのパワーと合体したチームは、まさに無敵だった。

 守りを重視したのもV9巨人。正確無比な連係プレーで失点を防ぐ野球は、フィート単位の大まかなプレーを許さない、米ロサンゼルス・ドジャースの「インチ野球」から学んだものだった。

 いち早く大リーグ野球を研究し、参考にした巨人、セ・リーグに比べて、パは長い間、豪快さを売り物にしてきた。PCL(パシフィック・コースト・リーグ)と揶揄されたこともある。PCLは米西海岸にあったマイナーリーグ。観客は少ないし、戦術も大雑把なマイナー級だと軽く見られたのだ。

コメント3件コメント/レビュー

記事の内容に直接関係ないが…。今の子供は回りに野球の臭いがしないと全くやりたがらない。サッカーは世界中で愛されるように、スタートラインが球を脚で蹴る(転がす)なので、サッカーと言う言葉を知らなくても身近にある。昔はグローブやバットに憧れ、買ってもらった時から野球漬けが当たり前だが、今の子供たちは、他の遊具があふれかえっているので、簡単に遊べない野球用具にすぐ飽きてしまう。なのでクラブのような活動で触れた競技しかまったく出来ない不器用な子供が多い。するとなんとなく簡単に出来そうな錯覚を起こすサッカーとなる。野球を強制する気は無いが、キャッチボールも出来ない我が子を見ると…(2013/06/07)

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「今も変わらぬ「人気のセ、実力のパ」」の著者

浜田 昭八

浜田 昭八(はまだ・しょうはち)

スポーツライター

アマからプロまで野球一筋半世紀という超ベテランのスポーツライター。現場取材にこだわり続けて、今日も記者席から白球を追う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事の内容に直接関係ないが…。今の子供は回りに野球の臭いがしないと全くやりたがらない。サッカーは世界中で愛されるように、スタートラインが球を脚で蹴る(転がす)なので、サッカーと言う言葉を知らなくても身近にある。昔はグローブやバットに憧れ、買ってもらった時から野球漬けが当たり前だが、今の子供たちは、他の遊具があふれかえっているので、簡単に遊べない野球用具にすぐ飽きてしまう。なのでクラブのような活動で触れた競技しかまったく出来ない不器用な子供が多い。するとなんとなく簡単に出来そうな錯覚を起こすサッカーとなる。野球を強制する気は無いが、キャッチボールも出来ない我が子を見ると…(2013/06/07)

先細り感があるのは確かだし筆者が憂いを持つのも分からないではないが、どうも具体性がないので伝わらない。所で巨人の大田って誰ですか?今回初めて名前を目にしました。ロッテの西野の方が有名でしょう。今の巨人で顔と名前が分かるのは阿部位です。セリーグは面白く無いので見ません。(2013/06/07)

一昨日の巨人×日本ハム戦では、フツーの左飛が大谷の所に飛んでいっただけで大騒ぎしてましたが・・筆者が何故(パリーグの)大谷騒動を避けているのかはよく分かりませんが、問題の捉え方自体からして古臭く、昔話の域を出ていません。もう少しドライに、例えばプロ野球が一リーグ制になった場合の経済効果みたいな切り口で論じないと、日経の読者は見向きもしないと思います。(2013/06/07)

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三品 和広 神戸大学教授