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三井物産、シェール革命で問われる総合力

2013年6月6日(木)

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 先方が差し入れた夜食は、ぬるいルートビアと固いペパロニピザだけだった。昨年末、米ダラス(テキサス州北部)。三井物産と米化学大手セラニーズの合弁事業交渉が大詰めを迎えていた。「やっぱりケチな連中だな」「この堅実さなら商売の馬が合うぞ」――。交渉の最前線にいた物産マンは、むしろ質素な差し入れから相手の手堅い経営哲学に共感したという。

 約半年後の今年5月。三井物産とセラニーズは、シェールガスからメタノールを製造するプラントを共同建設することで合意した。2015年の稼働を目指す。投資総額は8億ドル(直近の為替レートで800億円超)。このうち50%(同400億円規模)を三井物産が担う。同社の化学品事業では過去最大規模の投資案件だ。契約書は計1000ページを超えるという。

 米国ではシェールガスの普及で価格も下がっている。シェールガスといえば、火力発電向けLNG(液化天然ガス)として日本への輸出がクローズアップされがちだが、米国内では化学品原料としての需要が盛り上がっている。メタノールは自動車部品や医薬品、燃料などに幅広く使われる。米国製造業の復権への期待は高い。三井物産は、ここに収益の照準を合わせた。

 今回の合弁事業のポイントは三井物産の利益面だけではない。2つの視点から大手商社の資源・素材ビジネスを変える可能性を秘めている。

 1つは大手商社の資源・素材ビジネスが従来の少数出資型から事業投資型に一段と舵を切るきっかけになることだ。

 これまで大手商社の資源・素材ビジネスは日系メーカーの後ろ盾として進出するケースが多かった。商社が担うのは原料の購買・調達や販売網の整備など特定の部分で、海外のパートナーと合弁会社を設立する場合でも出資比率は5~10%が中心だった。取引ごとの手数料や合弁会社の配当収入に依存するビジネスモデルだ。

 今回は三井物産の米国子会社を通じて50%を出資する。川上の資源権益取得から川下にあたる化学品・素材の生産・販売までを一気通貫で手掛けることで、中長期的な利益を取り込むことができる。

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「三井物産、シェール革命で問われる総合力」の著者

清水 崇史

清水 崇史(しみず・たかし)

日経ビジネス記者

98年早稲田大学大学院修了、通信社を経て日本経済新聞社に入社。証券部で機械・プラント、海運・空運などを中心に取材。2013年4月から日経BP社に出向。総合商社、金融マーケットを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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