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運動が先か、高所得が先か、それが問題だ

運動習慣と所得をめぐる不思議な関係

2013年6月12日(水)

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 厚生労働省の「平成22年国民健康・栄養調査結果の概要」によると、世帯所得200万円以下の人々のうち定期的に運動習慣がある人は29.4%であるのに対し、世帯所得600万円以上の人々のそれは37.5%で、統計的に有意な差が見られた。

 実感としても、所得の高い人ほど運動をする人が多いように思う(一部の、所得が高いとはいえ1日18時間労働しているような人々を除き)。この統計は所得600万円で数字を切っているが、これを1000万円や2000万円で切ると、より如実な差が出るのではないだろうか。特に欧米ではこの傾向がさらに強いように感じる。

 厚生労働省の調査結果に対する説明として、お金があり余暇のある人ほど運動する環境が整っているからという主張、収入が異なる人の間では健康に対するインセンティブ構造が違うためであるという主張などがある。これらの主張に共通しているのは、収入が運動をはじめとする生活習慣に影響を与えるというものだ。どちらかというと、こういった説明が主流のように思われる。

 しかし、逆に運動習慣がビジネスのパフォーマンスに何らかの影響を与えているという側面もあるのではないだろうか。すなわち、生活習慣が収入に影響を与えているのではないか、というわけだ。

 ここでは定期的な運動習慣がパフォーマンスに与える影響について書いてみたい。本稿の主張は、「運動は免疫力を大きく高め、脳を鍛え、精神に平安をもたらすことで、仕事のパフォーマンスにも影響を与える。だから、運動習慣は収入によって決められるだけでなく、収入が運動習慣によって決められるということもある」、ということだ。

運動は免疫を高め、骨を強くする

 まずは運動が健康に与える影響から見てみよう。最近のいくつかの研究によると、適度な運動は免疫機能の向上に役立つと考えられている。例えば、米イリノイ大学による2005年の研究では、マウスをインフルエンザ・ウィルスに感染させ、(1)運動をさせないグループ、(2)1日に20~30分の運動をさせるグループ、(3)1日2.5時間の運動をさせるグループに分けた。結果、グループ1の生存率は43%だったのに対し、グループ2の生存率は82%と倍近くなった。さらに重要なのは、グループ3の生存率が30%だったことで、これは過度の運動は免疫機能をむしろ低下させることを示唆している。

 劣悪な環境の刑務所を生き延びた人の多くが、運動をする習慣を無理にでも作っていたというエピソードは多いが、その人びとは本能的に運動と免疫との関係を分かっていたのかもしれない。 

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「運動が先か、高所得が先か、それが問題だ」の著者

慎 泰俊

慎 泰俊(しん・てじゅん)

投資プロフェッショナル

東京生まれ東京育ち。朝鮮大学校政治経済学部法律学科卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。モルガン・スタンレー・キャピタルを経て現在はバイアウトファンドの投資プロフェッショナルとして働く。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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