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円高93円台、企業が不安定な為替に戸惑わないために

副作用伴う「ネガティブな円安」にも注意

2013年6月14日(金)

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 円相場の乱高下が止まらない。13日の外国為替市場では、急速な円高が再燃し、一時1ドル=93円後半と、日銀が「量的・質的金融緩和」の導入を決めた4月4日以来、約2カ月半ぶりの円高水準となった。5月下旬には、103円台後半にまで円安が加速していたが、その後は大きな値動きを伴いながら、調整圧力が強まっている。株式市場では、この円高が嫌気され、日経平均株価は前日比の下げ幅が800円を超える大荒れとなった。

円相場は93円台まで急ピッチで調整
円の対ドル相場と日経平均株価の推移

 この背景には、米国で量的金融緩和の縮小観測が台頭したことで、株式などリスク資産への投資ポジションを圧縮する動きが活発化したことがある。これが外国人投資家や投機筋による日本株の利食い売りに波及。さらに外国為替市場でも投機的な円売りポジションの手仕舞いや、円の買い戻しにつながった。また、アベノミクスの「3本目の矢」である成長戦略に対する失望や、日銀の金融政策の限界を改めて認識した結果でもあろう。

 前回のコラム(今までとは異質な「これからの円安」を考える)で、円の対ドル相場の購買力平価は「95円前後」であり、そこから先の円安・ドル高のペースは緩慢になって然るべきだ、と記した。

乱高下するも円安・ドル高傾向は今後も不変

 今回の円高・株安の荒い値動きは、それまでの「行き過ぎた円安の調整」と言える。内外金利差は拡大しておらず、投資資金が海外に流れにくい環境は続いている。単なる円安期待で加速した過剰な投機的円売りに巻き戻しが生じても当然だろう。水準自体も、購買力平価で見た95円前後から大きく円高が進まなければ、過度に不安がることはないと見ている。

 しかも、今後想定される内外のファンダメンタルズ面や金融政策面の格差を踏まえれば、大きな流れとしての円安・ドル高トレンドは不変と見られる。足元の円買い材料とされている、米量的緩和の縮小観測は本来、米金利の上昇要因なのだから、長い目で見れば円安・ドル高を促していくことになる。

 これまでの「ポジティブな円安」という印象が、「ネガティブな円安」に転換するリスクもある。安倍晋三政権が的確な成長戦略の具体策を打ち出せず、金融緩和の“カンフル注射”的な効果が剥落する中、財政悪化が進んだ場合に「悪い円安」に陥る可能性はあるだろう。

 今回は、今後の円安が企業にもたらす影響や意味について考えてみたい。

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「円高93円台、企業が不安定な為替に戸惑わないために」の著者

深谷 幸司

深谷 幸司(ふかや・こうじ)

FPG証券・代表取締役

三菱銀行からドイツ証券、クレディスイス証券を経て、2012年に為替アドバイザーとして独立。2013年3月からFPG証券代表取締役。相場変動をいかに乗り切るかをテーマに個人から企業に至るまでサポート。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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