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女性活用、大切なのは「数字」ではない

形式的な「フェア」から実質的な「フェア」へ

2013年6月20日(木)

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 今日、多様な人材の能力を活かして組織力を向上させていこうとする「ダイバーシティ(多様性)」が人事マネジメントのトレンドになっている。その「ダイバーシティ」を実現していくための大きなテーマの一つとして注目されているのが「女性活用」だ。

 昨今、「女性活用」は政府の成長戦略にも盛り込まれ、社会全体で支持する風潮が高まっている。「女性活用」を推進することで「多くの女性が充実感を持って働くことができ、またそのことによって企業も競争力の強化や組織の活性化を図れる」として、女性の側も企業の側も目指すべき方向性はおおむね一致していると言えるだろう。

 しかし、実際に「女性活用」を推進しようとする現場においては、企業側も女性側もそれぞれに問題や不満を抱えているのが現実である。私自身、「女性活用」の理想と現実の間で苦しむ企業と女性を数多く見てきた。

 それでは、企業と女性の双方にメリットのある関係を構築していくために有効な解はどの辺りにあるのか。企業に携わる立場から、今回の連載を通して「女性活用」のあり方を探っていきたい。

 近年、「女性活用」を論じる際に良く用いられるのが「ケア」と「フェア」という2つの枠組みである。ここでいう「ケア」とは、弱者に対する配慮のことを指す。出産や育児を理由に、働きたくても十分に働くことのできない人も安心して働けるように、制度や環境を整えて支援をすることである。

 一方「フェア」とは、公平な機会と公正な評価のことを指す。これは、性別や国籍などの外面的属性や価値観や信条といった内面的属性によって、処遇や配属を行わないということだ。つまり、資質と志向に応じて機会を提供し、貢献に応じて処遇や昇進を決定することである。

 「女性活用」を進める上で、この「ケア」と「フェア」が大事な両輪になってくる。

 これまで多くの企業は主に「ケア」に注力してきた。具体的には、女性が働き続ける上で大きな負担となる出産・育児への対応策として、勤務時間の短縮(時短)制度の導入や育児休暇・復職支援の充実を図るなど、女性が働きやすい環境整備に取り組んできたのである。

 その結果、女性の就業者数は、男女雇用機会均等法前の1985年(1548万人)から直近2011年(2632万人)の間に1000万人以上も増えている(平成23年版 『働く女性の実情』より)。女性の育児休暇取得率も、社会全体で87.8%を越え、取得率100%という企業まで出始めているのである。(平成23年度『雇用均等基本調査』より) 

 このように、女性が働きやすい環境を整えるための「ケア」に関しては、まだ完全とは言えないものの、一定の成果はあったとみて良いだろう。

 一方、「フェア」についてはどうか。「優秀で意欲的な女性が活躍できているか」という点で見る限り、「ケア」の方と比べると、現状はまだまだ不十分と言わざるを得ない。

 例えば、管理職比率を見てみると、就業者数全体の男女比は58対42であるのに対して、企業管理職に占める女性の割合は係長職で7人に1人、課長職で12人に1人、部長職では20人に1人。役員に至っては100人に1人である。(男女共同参画白書 平成24年版男女共同参画白書 平成23年版より)

コメント16件コメント/レビュー

一部上場企業の者ですが、真のフェアであることが大事と思いますし、この問題の本質は「日本の」女性自身の問題だと思います。当社ではある段階までは逆に女性の方が有利。育休取得、定時退社、アウトプットが少なくても女性は男性と同レベルに昇級できます。しかしその段階を超える管理職はほとんどいない。なぜなら女性自身がそれを希望しないし、残念ながら能力もない。会社というものは誰かが猛烈にハードワークしないと存続できない厳しい世界です。はっきり言えますが、女性にその気さえあってハードワークすれば管理職、幹部社員は十分可能で、ドアは常に開かれています。ハードワークしたい女性は男性を主夫にしてもいいでしょう。会社は男性型というのもナンセンス。それが嫌なら女性型の会社で活躍してください。そのような会社が生き残っていればですが。繰り返しますが、わたしは女性だから幹部登用しない、というような人事考課は見たことがありません。誰も文句を言わせない働きをすれば、道は開けます。そこに男性も女性もありません。(2013/06/20)

「「女性活用」本音と建前」のバックナンバー

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「女性活用、大切なのは「数字」ではない」の著者

中川 美紀

中川 美紀(なかがわ・みき)

ビジネスアナリスト

東京学芸大学教育学部卒業後、戦略系経営コンサルティング会社XEED入社。アナリストとして様々なプロジェクトに従事。近年は特に、企業の人材育成やキャリアマネジメント、及びダイバーシティ推進など人事系の分野に注力。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

一部上場企業の者ですが、真のフェアであることが大事と思いますし、この問題の本質は「日本の」女性自身の問題だと思います。当社ではある段階までは逆に女性の方が有利。育休取得、定時退社、アウトプットが少なくても女性は男性と同レベルに昇級できます。しかしその段階を超える管理職はほとんどいない。なぜなら女性自身がそれを希望しないし、残念ながら能力もない。会社というものは誰かが猛烈にハードワークしないと存続できない厳しい世界です。はっきり言えますが、女性にその気さえあってハードワークすれば管理職、幹部社員は十分可能で、ドアは常に開かれています。ハードワークしたい女性は男性を主夫にしてもいいでしょう。会社は男性型というのもナンセンス。それが嫌なら女性型の会社で活躍してください。そのような会社が生き残っていればですが。繰り返しますが、わたしは女性だから幹部登用しない、というような人事考課は見たことがありません。誰も文句を言わせない働きをすれば、道は開けます。そこに男性も女性もありません。(2013/06/20)

一律に女性を論じるのは現実的でない。その点で、本稿の問題提起の視点は有益である。 安部総理のいう3年育休には反論が多い。そうしたい人もいるし、早く出たい人もいる。選択肢を与えることが一番いい。  一律議論は意味がないだけでなく、誤った方向へ議論を導く。本稿の今後の展開に期待できる。間違った総理の考えを変えていけるかだ。(2013/06/20)

こういう記事には、必ずと言っていいほど「男性にも選択の自由を与えろ、一般事務や専業主夫を選択する自由を!」というコメントが付きますね。もしくは「そんなに働きたければ起業でも何でもすればいい」とか。本気でそう思っているなら何故こんなところで吼えてないで、会社に向かってかないのでしょうね?-自分にも一般事務をさせろ!と。それで首になったり閑職に回されたりしたら「起業すれば」いいんじゃないでしょうか。もしくは高給取りの女性を探して専業主夫に納まるとか。男性が働いていないと世間の目が冷たい?でも女性、特に働く母親には世間の目は冷たいですよ。多くの母親はそれに耐えて仕事を続けてます。現状はそうするしかないですし、そうやって少しずつでも働く母親が実績を積んでいくことで、女性が出産後も働くことが当たり前になるかもしれないという望みを抱いてのことです。目的がよくわかりませんが生産性ゼロのコメント付けてる暇があったら、どうすれば男性(も女性も)がジェンダーに振り回されずに済むのか、多少なりとも建設的な提案をしてみたらいいんじゃないかと思います。(オトコは感情的でイヤなのよね)(2013/06/20)

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