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野球ファンは高卒ルーキーが大好き

大谷、藤浪のこれからに思いを馳せる

2013年6月21日(金)

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 ゴールデンルーキーの出現はプロ野球界の活性化を促す。巨人・長嶋茂雄、西武・松坂大輔、日本ハム・ダルビッシュ有らが躍り出た時がそうだった。今年、球界に2人の大物新人がデビューした。阪神・藤浪晋太郎と日本ハム・大谷翔平。ともに体が大きいうえ、備えている能力もとてつもなく大きい。球界はこの宝を大切に育てなければならない。

 藤浪は周囲の熱狂をよそに、19歳の若者とは思えないほど落ちついている。昨年、春夏の甲子園大会を連覇した大阪桐蔭高のエース。修羅場を何度も体験しているし、マスコミ慣れもしている。見かけによらない図太さは天性のもの。ベテラン捕手藤井彰人の好リードにもよるが、出来が悪い時でも、それなりに試合をまとめる修正能力を備えている。

 5月5日のヤクルト戦では、5回に8番中村悠平の2ランなどで3点を先行された。「速球に頼りすぎてコントロールがバラついている。低めの変化球を多めに」と修正し、6~7回を3者凡退に抑えた。その後、新井貴浩の同点3ラン、新井良太の決勝2ランが出て、藤浪は黒星を免れた。

 また、6月9日のロッテ戦では6回2死で降板するまで、12安打される不出来だった。だが、藤浪は「この状態で四球を出せば大量失点につながる」と気を引き締め、無四球で救援にバトンを渡した。この時点で2対3とリードされていたが、9回にマートンが逆転サヨナラ2ラン。勝利投手にはなれなかったが、3失点にとどめた藤浪の粘りは報われた。

大谷は王貞治2世に育つ可能性も

 一方、「投打二刀流」でスタートした大谷は、両部門で優れた才能を発揮している。ただ、投手に集中している藤浪に比べて、両部門の練習を重ねる負担は想像以上に大きい。

 投手としての鍛錬不足は制球難に表れている。できるだけ早く、進路を1つに絞って鍛えるべきではないか。「投手1本で進み、もし行き詰まったら打者に転向」を勧める関係者が多い。

 6月18日のセパ交流試合の最終戦、指名打者制でないマツダスタジアムでの広島戦に、大谷は「5番投手」で先発した。「投手大谷」は4イニング投げ、1本塁打を含む被安打4で3失点。五回の守りから右翼へ回り、打撃成績は3打数1安打だった。走者になって走り、残塁したところからマウンドへ向かう負担は、やはり大きかった。

 確かに150キロ超の速球は素晴らしいが、フォームも球筋もきれいすぎて、威力ほどの恐怖感を打者に与えられない感じがする。打者としては低めの変化球への対応などに課題を残している。

 しかし、スイングスピードは速いし、球を捉えるのに天性のうまさが見られる。左打者として右翼へ引っ張るパワーに欠けると指摘する向きもあるが、中堅から左翼へかけて大きな当たりを飛ばす力を持っている。王貞治2世に育つ可能性を秘めているのではないか。

 プロ野球のチームは18歳の若者から40歳に近いベテランまでが、家族と過ごすより長い間、起居をともにする。それだからこそ、プレー以外の面で「長幼の序」を重んじることが求められる。

 かつて、高校を出たばかりの年にいきなり脚光を浴びた西鉄・池永正明、巨人・堀内恒夫、阪神・江夏豊らの奔放な言動が批判されたことがあった。誤解を招く部分は確かにあったが、批判の多くは年長選手の嫉妬がもたらしたものだった。

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「野球ファンは高卒ルーキーが大好き」の著者

浜田 昭八

浜田 昭八(はまだ・しょうはち)

スポーツライター

アマからプロまで野球一筋半世紀という超ベテランのスポーツライター。現場取材にこだわり続けて、今日も記者席から白球を追う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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