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「故事・ことわざ」でじっくり考えてみた日銀「量的・質的金融緩和」

君子・黒田総裁、豹変す?

2013年7月4日(木)

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 日銀の「量的・質的金融緩和」が導入されて、ちょうど3カ月が経った。この未曾有の政策について、日本でよく知られている故事・ことわざの中から筆者があてはまりそうだと思うものを選んで重ね合わせ、改めて評価を含めて思考を巡らせてみた。

「長い物には巻かれろ」、「一寸の虫にも五分の魂」

 金融政策の「レジームチェンジ」を具体化する意味合いを持った「量的・質的金融緩和」の導入は4月4日の金融政策決定会合で、全員一致で決まった。少数ながら反対票が入る中で賛成多数で決まるのではないか、と見ていた筆者にとっては予想外の票決内容だった。

 安倍晋三内閣の支持率が極めて高く、「アベノミクス」に期待を抱く国民が多数派になる中で、白川方明前総裁の時代から在任している審議委員たちが反対票を投じることのないよう、国会議員がけん制めいた発言をする一幕も、会合の前にあった。しかし、結果的には、そうした時代の空気のようなものに抗うことができた審議委員は、1人もいなかった。

 もっとも、「経済・物価情勢の展望(展望レポート)」の基本的見解が議論された4月26日開催の金融政策決定会合では、2年程度での物価目標2%達成は極めて困難だという認識を前提に、佐藤健裕審議委員と木内登英審議委員が独自の議案を提出するなどの動きがあった(反対多数で否決)。

「過ぎたるは及ばざるが如し」

 「量的・質的金融緩和」が導入され、長期国債の買い手として日銀はいわば「池の中の鯨」のような存在になった。だが、債券市場は極めて不安定な状態に陥ってしまい、先物のサーキット・ブレーカーが何度も発動された。

 資産買い入れ等基金が存在し、日銀による長期国債の買い入れ額が現在よりもはるかに少なく、買い入れ対象も限定されていた白川前総裁時代の方が、債券市場ははるかに安定していたと言うことができる。

「朝令暮改」

 「黒田ショック」を主因とする債券市場の機能不全が続く中、長期国債買い入れの運営見直しなど市場安定化につながると考えられる要望を、日銀は市場参加者との意見交換会などで聴取してきた。

 「量的・質的金融緩和」導入当日に「当面の長期国債買い入れの運営について」を公表してから2カ月足らずのうちに、日銀は以下のように、長期国債の買い入れ手法について3回も見直しをかけた。

  • 4月11日 「長期国債買い入れのオファー日程について」
  • 4月18日 「当面の長期国債買い入れの運営について」
  • 5月30日 「当面の長期国債買い入れの運営について」

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「「故事・ことわざ」でじっくり考えてみた日銀「量的・質的金融緩和」」の著者

上野 泰也

上野 泰也(うえの・やすなり)

みずほ証券チーフMエコノミスト

会計検査院、富士銀行(現みずほ銀行)、富士証券を経て、2000年10月からみずほ証券チーフマーケットエコノミスト。迅速で的確な経済・マーケットの分析・予測で、市場のプロから高い評価を得ている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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