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あの「橋下発言」が影を落とす安倍首相の政権運営

作家・大下英治氏が見る参院選後

2013年7月4日(木)

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7月4日公示の参院選。果たしてアベノミクスは国民にどのように評価されるのか。結果次第では政界再編への動きも予測される今回の選挙戦と、選挙後の安倍晋三首相の思惑を、政界の裏の裏を知る作家・大下英治氏が語った。(聞き手は鵜飼 秀徳)

参院選が公示され、選挙戦がスタートした。都議会議員選挙の結果の流れでは、与党の圧勝ムードです。選挙の予測、そして選挙後をどう見ていますか。

大下 英治(おおした・えいじ)
作家。1944年、広島県生まれ。1歳の時に被爆し、父を亡くす。被爆者手帳も持つ。広島大学文学部仏文科卒業後、週刊文春のいわゆる「トップ屋記者」に。1983年、作家として独立。政界、財界、芸能界などの舞台裏を描いたルポルタージュ作品など多くを手がける。『田中角栄と歩んだ女』『巨頭 孫正義』『小沢一郎の最終戦争』『昭和闇の支配者』『安倍晋三と岸信介』など著書は400冊に及ぶ。

大下:議席数は、あけてみないと分からない。しかし、今時点でハッキリ言えることは「自民党圧勝、野党惨敗」だ。与党が過半数を獲得し、衆参のねじれは解消する。私の感触だと、都議選で惨敗した民主党はまだ、自分たちの力が衰えていないと思っているフシがある。さすがに、参院選後は民主党も自分達の無力さに気付くことだろう。

 参院選は野党が目を覚ますいいクスリになると思う。野党総崩れの中、注目すべき存在は「日本維新の会」だ。都議選はともかく、国政で惨敗すれば、さすがに橋下徹氏は共同代表の座を下りることになるだろう。今の日本維新の会は、橋下のエンジンだけで走っているようなもの。橋下氏が維新から去れば、間違いなく党は消滅する。橋下氏は場合によっては市長の座すら放り出す可能性すらある。

石原慎太郎共同代表の存在は? 選挙後の野党の勢力図はどうなるのでしょう。

大下:石原氏の賞味期限は既に切れている。石原氏自身も選挙結果次第で、党を出る可能性がある。日本維新の会が瓦解するとすれば、政界再編のきっかけになり得る。橋下氏と石原氏がいなくなれば、野党の大連合が可能になるからだ。

 与党圧勝を受けて、日本維新の会、みんなの党、生活の党、社民党などは野党大連合に向けて機運が高まってくることだろう。見据えるのは、その先の政権奪取だ。次の衆院選では不可能でも、次の次に政権が取れるかもしれない。自民党も今回の選挙は乗り切れるだろうが、3年後に予想される衆参ダブル選はどうなるか分からない。

その理由は?

大下:まずは、次の選挙までに2度の消費税アップが予想される。確かに財源の問題はあるが、仮に日本経済が回復しなければ、消費税アップは国民にとって腹立たしい問題でしかない。安倍首相は「秋に経済状況を見極めて、増税に踏み切るか判断する」と言っているが、消費税を上げない可能性は十分ある。

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「あの「橋下発言」が影を落とす安倍首相の政権運営」の著者

鵜飼 秀徳

鵜飼 秀徳(うかい・ひでのり)

日経おとなのOFF副編集長、浄土宗僧侶

京都市景観市民会議委員(2016年)、佛教文化学会会員。 1974年生まれ。成城大学文芸学部卒業後、報知新聞社へ入社。2005年日経BP社に入社。日経ビジネス記者などを歴任。2016年4月より日経おとなのOFF副編集長。浄土宗僧侶の顔も持つ。正覚寺副住職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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