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「最高指導者」の影響力はどれくらい?

知れば知るほど混乱するイランの政治

2013年7月4日(木)

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権力を持つのは誰なのか?

 イランに関するニュースでよく聞く言葉が「最高指導者」です。大統領も選挙で選ばれるイランですが、その大統領より権力のある人物がいるのです。立憲君主制の国にとってはそれほど不思議なことではありませんが、民主主義の政体としては少し分かりにくい存在かもしれません。

 立憲君主制の英国やカナダでさえ、女王はいても国を象徴するだけで、その権力は憲法によって定められています。しかしイランでは最高指導者は大統領より知られた存在で、憲法を上回る影響力を持つというのは、理解しにくいでしょう。

 イラン革命の指導者だったホメイニ師の後を継ぎ、1989年から今日に至るまで最高指導者の地位にあるアーヤトッラー・セイイェッド・アリー・ホセイニー・ハーメネイー(ハメネイ師)は、現在のイランにおいてどのような立場にあり、その権力はどこまで及ぶのでしょうか。選挙で選ばれる大統領は無力で、選挙自体が無意味なものなのでしょうか。今回はイランの政治体制を紹介しつつ、最高指導者について説明します。

姿を隠している「イマーム」の代表者

 国民のほぼ全員がイスラム教徒であるといわれるイランですから、まずはイスラム教が政治に与える影響から考えていきましょう。イスラム教の視点でイランや他の中近東の国を見れば、現実と想像は大きく異なるかもしれません。ソ連がアフガニスタンの占領に失敗したのも、アメリカのイラクに対する政策が思うようにいかないのも、根本にはイスラム教を十分理解していなかったことがあります。だからこそイランの現状を知るには、イスラム教への理解が欠かせません。

 それでは、最高指導者を生んだイスラム教の考え方を簡単に紹介しましょう。

 まず、イスラム教は大きく2つの宗派に分かれます。聞いたことがあるかと思いますが、スンニー派とシーア派です。この2つの宗派が生まれるきっかけは、イスラム教の預言者であるムハンマドの死でした。

 預言者の死で、生まれたばかりのモスリムの集団は「指導者」を無くしました。当時のアラブの文化では、様々な問題は各部族の合意によって解決するという習慣がありました。そこで亡くなったムハンマドの代理人には、イスラム教に詳しい年長者の「アブー・バクル」が選ばれました。この代理人は「カリフ」と呼ばれ、預言者に代わってイスラム共同体を導いていきます。

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「「最高指導者」の影響力はどれくらい?」の著者

サイードレザ

サイードレザ(えってはでぃー・さいーどれざ)

コラムニスト・翻訳者

イラン生まれ。テヘラン大学外国語学部日本語学科卒業。韓国のインハ大学院政治・国際関係を専攻。現在、東アジアを中心にイランの通信ネットワークにて記事を寄稿。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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