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ソーシャルメディアだけでは真の革命は起きない

革命後も混乱が続くエジプト、ネット選挙で沸く日本

2013年7月3日(水)

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 6月30日にエジプトで発生した大規模デモの行方に注目が集まっている。チュニジアを起点に広がった民主化要求運動はエジプトにも波及し、2011年2月には29年にわたって独裁体制を敷いてきたムバラク政権を崩壊に追いやった。2012年6月には初の自由選挙でモルシ氏が大統領に就任したが、公約のほとんどを実現しないばかりか独裁色を強めたため、国民の不満がくすぶっている。

 エジプトで活躍する友人のジャーナリストに連絡を取ってみた。彼曰く、日本人が多く住む「ザマレク地区」は普段デモとは無縁の高級住宅街だが、それでも今回ばかりは緊張感が漂っているという。現地の日本人学校は一連のデモで安全確保が難しいと判断し、6月30日、7月1日、7月2日と3日連続で臨時休校の対応をとったそうだ。だが、7月9日ころからラマダン(断食)に入ることもあり、この1週間で何かしらの決着がつきそうだという。

 「アラブの春」と呼ばれる民主化要求運動は2011年1月4日、26歳という若さで死去した1人のチュニジアの青年の行動が発端だ。露天商だったモハメド・ブアジジは2010年12月17日、生活の糧である「野菜と秤」を政府に没収されたため、自らにガソリンをかけてライターで火をつけ、抗議の焼身自殺を図った。

 従兄弟のアリ・ブアジジは事件直後の画像をインターネット上に公開。それを機に、抗議活動はチュニジア全土に広がり、ついに長期政権が崩壊。その後も民主化運動はアラブ各国に広がりを見せた。反政府デモ組織はフェイスブックやツイッターを使って互いに連絡を取り合っていたため、アラブの春は発端から波及、政権奪取に至るまで、インターネット、ないしソーシャルメディアが深く関わったといえる。

 しかし、ここで疑問がわく。なぜ彼らの民主化要求運動は長期政権打倒という当初の目的を果たしたにもかかわらず、今なお混乱が続いているのかということ。そして、何よりなぜ改革に寄与したはずのソーシャルメディアがその後の民主化政権の運用に寄与しなかったのかということだ。

 米ハーバード大学ケネディ公共政策大学院上級講師のマーシャル・ガンツ氏は言う。「ソーシャルメディアで人は動員できた。だが、それ以上のことはできなかっただけだ」。ガンツ氏は社会的弱者を草の根レベルで組織化し、政策に反映させる組織モデルの創始者だ。農民の社会運動を支援する中で、組織化の技術体系を確立した。この技術を応用したのが2008年の米大統領選挙だ。ガンツ氏はオバマ陣営に選挙参謀として参画し、ボランティアを組織化。初の黒人大統領誕生を陰で支えた。

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「ソーシャルメディアだけでは真の革命は起きない」の著者

原 隆

原 隆(はら・たかし)

日経コンピュータ記者

宮崎県出身。お酒が好きです。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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