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個人情報、「集めないサービス」に商機

スノーデン事件が加速するネット新潮流

2013年7月10日(水)

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 「そういう批判は、ラッダイト運動と同じだよ」

 6月に元CIA(米中央情報局)職員のエドワード・スノーデン氏が暴露した、米政府による個人情報の収集問題。「プリズム(PRISM)」と呼ばれる情報収集プログラムに加わったとされるある米大手インターネット企業の元幹部に、「ネット上の情報管理を私企業に委ねることに、反発する人が増えるのでは」と尋ねると、またか、という表情でこう一蹴された。

写真:Bridgeman Art Library/PANA

 ラッダイト運動は、かつて産業革命期の英国で、技術革新による失業を恐れた労働者が起こした「機械の打ち壊し運動」のことだ。現代においても、今回の件に限らず、ハイテクが既存産業の雇用機会を奪うとの懸念などから、ラッダイト的な意見が表明されることは多い。グーグルやアップルなどは、これまでも何度となく同様の批判にぶつかってきた。

人は見ていなくても、機械は見ている

 今回の情報収集問題は、技術の善悪というよりも、ネット企業が収集した大量の個人情報をどこまで責任持って管理しているのか、というソフト面が焦点のように見える。しかし、たとえ各社が個人情報を社内で厳重に管理しているとしても、漠然と気味が悪いと感じる人のことを、ばかげているとは言い切れない。前出の元幹部は「人間が見ていなくても、機械は見ている。ネットにプライバシーなど存在しない。それが嫌なら、便利なサービスを使わなければいい」と言い切る。

 実際、ネットやSNS(交流サイト)の専門家の中にも、ソーシャルメディアなどの利用を「ボイコット」している人は少なからずいる。オンラインメディアやSNSのモニタリングサービスをグローバルで手がけるある米ベンチャー企業のCEO(最高経営責任者)は、「私自身はSNSを積極的に使わない。ネットの書き込みはすべて個人情報と切り離されるべきだ」と語る。

 とはいえ、こうした問題に対し、ビッグデータや人工知能といった技術そのものを批判したり、規制で縛り付けたりしても仕方がない。「テクノロジー民主主義」を標榜するグーグルのような会社が存在し、大多数の人がその恩恵なしには暮らせない状況である限り、社会の騒ぎとは無関係に研究開発は進み、個人情報はネット上に流出し続ける。

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「個人情報、「集めないサービス」に商機」の著者

田中 深一郎

田中 深一郎(たなか・しんいちろう)

日経ビジネス記者

日経新聞科学技術部、証券部を経て、2012年4月より日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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