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文系が金持ちの国は後進国

中村修二・米カリフォルニア大学教授に聞く(後編)

2013年7月12日(金)

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 有能な人材を外国から受け入れようという動きが世界で広がっている。「日経ビジネス」は7月8日号特集で、各国が繰り広げる人材争奪戦の様子を描いた。日本も「高度人材に対するポイント制」を導入しているが、まだ成果に乏しい。日本が有能な外国人にとって魅力的な国になるには何が必要か。かつて青色発光ダイオードを開発し、その発明の対価を巡って所属企業と裁判を争った中村修二・米カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授に聞いた。(聞き手は日経ビジネス 細田孝宏)

前回はこちら

日本でも高度人材受け入れの議論があります。どうすればうまくいくでしょうか。

中村修二(なかむら・しゅうじ)氏
カリフォルニア大サンタバーバラ校(UCSB)教授
1979年徳島大大学院修士課程修了、日亜化学工業入社。1993年に青色発光ダイオード(LED)、1995年に青紫色半導体レーザーを開発。1999年に退社。2000年から現職。青色LEDの特許権譲渡の対価について日亜化学と訴訟で争ったことで知られる。2011年、米国テレビ界で活躍した人や優れた作品に与えられるエミー賞を受賞した。(写真:林幸一郎、以下同)

中村:ここ(米カリフォルニア大学サンタバーバラ校)の教授が助教授の時に日本の大学に行ったそうです。その時の話をしようか。もう10年以上前のことだけど今も変わらないだろうから。まあ、分かってしまうからどこの大学に行ったかは言わないけど(笑)。

国立大学ですか。

中村:そう。で、1年いる予定だったけど数カ月で帰ってきた。「何でや」と聞いたら「あんな封建的なのはいやだ」と。

 教授が力を持っていて、彼は助教授だったから教授を通じてでないと学生とのディスカッションすらできない。さらに、教授に面談して研究の話をしようとすると、部屋の前にいる秘書から「アポイントを取ってください」と言われたそうです。

 せっかく日本に行ったのに1人で部屋に閉じもるだけで何の研究もディスカッションもできない。「こんなアホなところにおれるか」と帰ってきたそうです。

 自由主義、民主主義の国にしないといかんですよ。封建主義、官僚主義を残していてはダメです。

変えようとするのは無理ですか。

中村:無理無理。「変えよう」と言って変えたものなんて1つもないでしょ。日本は保守的な国なんですよ。戦後みたいに崩壊して立ち直る。一度崩壊したら若い人が変えてくれる。そうなると日本は強くなると思うんですけどね。

 技術者は素晴らしいんですよ。世界に勝てるんですよ。でも、それをグローバル化できない。前に日本企業の人が来て言ってました。「国際規格を作れる日本人がいない」って。サミットで日本の首相が端っこにいるのと同じなんです。英語ができないから。

コメント34件コメント/レビュー

日本企業に属する「研究者」は、研究だけをすることはできません。企業としての役割が求められます。これは文系も理系出身者も変わりません。報酬だけでいえば、画期的な発明をして他社にあるいは外国へ引き抜かれるのはサクセスストーリーですが、これが一人の研究者としてのモチベーションとしては違和感を感じます。 日本企業の問題は多々ありますが、営利追求がシビアな諸外国企業でも同じ問題はあります。研究が花開くまでの期間は「無駄使い」という風潮がある「ソロバン勘定」経営下では、尚更です。研究者が研究者であるための環境の提供は、民間と国によるすみわけができるかどうかがポイントかもしれません。 (2014/10/08)

「国境を越える人材争奪戦」のバックナンバー

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「文系が金持ちの国は後進国」の著者

細田 孝宏

細田 孝宏(ほそだ・たかひろ)

日経ビジネス 副編集長

1995年早稲田大学卒業。日経BPに入社し、日経ビジネス編集に配属される。日経アーキテクチュア編集、日経ビジネス・ニューヨーク支局長などを経て現職

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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いただいたコメント

日本企業に属する「研究者」は、研究だけをすることはできません。企業としての役割が求められます。これは文系も理系出身者も変わりません。報酬だけでいえば、画期的な発明をして他社にあるいは外国へ引き抜かれるのはサクセスストーリーですが、これが一人の研究者としてのモチベーションとしては違和感を感じます。 日本企業の問題は多々ありますが、営利追求がシビアな諸外国企業でも同じ問題はあります。研究が花開くまでの期間は「無駄使い」という風潮がある「ソロバン勘定」経営下では、尚更です。研究者が研究者であるための環境の提供は、民間と国によるすみわけができるかどうかがポイントかもしれません。 (2014/10/08)

報酬に関しては、今やずいぶん巻き返されちゃってますねぇ。ノーベル賞を取った今、論破しちゃってください。 プレゼンスキルというより、根本的に議論して論破していくスキル、そして、相手の説得に納得したら受け入れられる寛容性,足りませんね。負けても根回ししてつぶすような社会では、おしまいですね。  (2014/10/07)

文系が金持ちの国は後進国ねえ・・・いつから日本が先進国?この国民生活レベルで??年収500万以上の労働者が現在全労働者の何割を占めているといのか?自由主義、民主主義の国にしないといかん、封建主義、官僚主義を残していてはダメって言っても本来、この国は明治気質の官民一体で今の日本を作った国。この国に欧米の民主主義など自発的に芽生えた歴史等など始めからない。やっと21世紀前後に民主化に気付いた大衆が少し出て来た位。体制が民主化8割以上するのに後200年以上は掛かるだろう。グローバル化って欧米化ならば、だから今の日本には無理に決まっている。この国では個人は、明治気質の滅私奉公の日本人の国なのだから基本、職場や学校で自分の権利等決して主張しない、いや出来る分けない。。先輩後輩の関係は明治気質のまま今も滅私奉公で上下一貫しているのを礼節とする常識から抜ける事は出来ない。。学校や一般の組織機構、そして役所や政府・官僚組織より先に、大手企業の一部は,世界経済で生き残る為に,組織変革で、いわゆる民主化、グローバル化、つまり原則実力主義に変化して行くだろう,ここ10年の間には。。。そこには個人の滅私奉公の精神は帰属する会社に対してほぼ存在しなくなるだろう。。 同じ民主化,グローバルかと言っても、アメリカの超実力・権利主義は、一見自由平等をスタートラインにおいているようで、その後は本人の実力結果で富や権利の不平等を大きくするだけで,いずれ中からほこんでいくだろう。。。(2014/10/07)

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