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中国、韓国、台湾からみた円安の“経済効果”

競合関係から補完関係にシフトする可能性も

2013年7月16日(火)

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 日本ではアベノミクスによる株高・円安で経済が好転し、輸出量も回復しつつある。こういった状況はアジアの国・地域からはどう受け止められ、特に各国・地域の輸出に対してどのような影響を与えているだろうか。日本を取り巻くアジアの国・地域の例として、中国・韓国・台湾を取り上げ、アベノミクスに対する反応を比べてみよう。

中国、韓国、台湾での経済担当部局の見方

 アベノミクスは、日本では株価や消費の持ち直しなどをもたらしていることから、肯定的に評価されることが多い。しかしながら、韓国、台湾の経済担当部局(政府および中央銀行)は、急激な円安進展について主要な景気押し下げ要因として問題視している。一方、中国の経済担当部局においては、アベノミクスを批判的に捉える見方が多いものの、中国経済への直接的な悪影響を懸念する声はそこまで大きくなく、韓国、台湾と比べると微妙な温度差がある。以下、具体的にそれぞれの国・地域の反応をみてみよう。

 まず、韓国は、円安が輸出を通じて経済に悪影響を及ぼすのではないかと懸念を示している。韓国の財政当局である企画財政部は、2013年6月の経済動向レポートにおいて、貿易は円安の影響により対日輸出や自動車、鉄鋼輸出については不振であると述べている。加えて、韓国銀行は13年5月に利下げを行った際、プレスリリースにおいて、マイナスのGDPギャップが続く背景として世界経済の回復の鈍化に続いて円安を掲げている。このように、財政当局、金融当局双方とも円安の韓国経済への影響について高い注意を払っていることが分かる。

 台湾も、韓国と同様に円安による経済への影響を懸念している。台湾の13年1~3月のGDPは、前期比年率▲2.7%と大きく落ち込んでおり、行政院主計総処はプレスリリースにおいて、国内消費が落ち込んだ理由の一つとして、円安により自動車価格が引き下げられることを見込んだ買い控えが生じたことを挙げている。

 また、台湾中央銀行は13年6月の理監事総会議(政策決定会合)において、外国為替レートは市場の需給で決定されるべきとしつつ、短期的な資金流入などで為替レートに過度の変動が生じた場合は、台湾中央銀行が秩序を維持するとしている。なお、同銀行は13年1月に円安の影響に関するレポートをまとめているが、その中では円安は日本からの輸入コストが減少し、対日貿易赤字の縮小につながるなど、利点についても指摘している。

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「中国、韓国、台湾からみた円安の“経済効果”」の著者

中塚 恵介

中塚 恵介(なかつか・けいすけ)

内閣府海外担当参事官補佐

2005年東京大学法学部卒業、内閣府入府。2012年より現職。月例経済報告及び世界経済の潮流にて、主にアジア地域における経済の現状及び見通しを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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