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原発再稼働の先にある皮肉な仕掛け

「廃炉」が地方を一変させる

2013年7月18日(木)

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 「時間というものは、いつも皮肉な仕掛けを用意している」と言ったのは誰だったか。

 争論久しい難題は「時」が鎮めるほかないというのは、「時による解決」に待って事を静かに痛み分けようとする人の知恵だろう。だが、「時」に頼りすぎれば、手痛いしっぺ返しに遭うこともある。ここに来て一気に動き始めた原子力発電所の再稼働問題を見つめていると、そう思えてくる。

 まずは、原発再稼働の動きが何故今、活発化し始めたのかから改めて触れておこう。昨年9月、原子力安全・保安院が廃止され、同6月に発足した原子力規制委員会に規制機能が移行したのは記憶に新しいところ。保安院が経済産業省の外局で、原子力利用を推進する立場の資源エネルギー庁の特別機関だったため、推進と規制の併存が問題視されたからだった。

 規制委員会は、従来の安全基準を満たしていても東京電力福島第一原発の事故が防げなかったことから新たな規制基準を策定。7月8日の施行とした。電力会社が新基準での審査申請に殺到したのはその時だった。安全審査を通過し、地元の同意が得られれば再稼働となるから、これは事実上の再稼働申請といえるものだ。

「古い原発に多額投資」に逡巡も

 申請の第一陣が北海道、関西、四国、九州の4電力となったのは、4社が9電力の中でも特に原発依存度の高い企業だからという理由が1つ。再稼働で燃料費コストを抑えられなければ、前期に続く赤字の底に喘ぐこととなる可能性が高くなるからだ。

 そしてもう1つの理由は、新規制基準にある。新基準では、旧基準にもあった「耐震・耐津波性能」「冷却設備性能」「電源の信頼性」などを強化。さらに、重大事故対策として、原子炉内の圧力を安全に抜く「フィルター付きベント」と呼ばれる装置や、事故時の司令塔となる緊急事故対策所の設置、テロ対策なども求めている。

四国電力は新規制基準が施行された7月8日に伊方原発の審査を申請した(時事通信)
伊方原発は瀬戸内海側の内海に立地し、再稼働が有力視されてきた

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「原発再稼働の先にある皮肉な仕掛け」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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