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「会社が儲かる理由って何?」に経営学者が出した答え

大切なのは産業構造なのか、それとも個々の戦略なのか

2013年7月23日(火)

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 本連載では、米ビジネススクールで助教授を務める筆者が、海外の経営学の知見を紹介していきます。

 さて、私は昨年『世界の経営学者はいま何を考えているのか』(英治出版)という本を刊行し、大きな反響をいただきました。そして複数の方々から「この本を書くにあたって、影響を受けた経営書はあるのですか」という質問を頂戴しました。

 拙著を書くにあたって私が影響を受けたのは、経営書ではありません。それは東京大学の宇宙物理学者、吉井譲教授が2006年に書かれた『論争する宇宙』(集英社新書)という、宇宙物理学の歴史をわかりやすく紹介した本です。

 物理学はド素人の私ですが、数年前にたまたま手に取って感銘を受けたのです。そして、経営学で似たような本が書けないだろうか、と考えるようになりました。

 『論争する宇宙』で印象深かったことが、宇宙物理における「理論と実証のせめぎあい」です。

 宇宙物理の世界では、たとえばアインシュタインのような理論家が、彼の信じる宇宙法則を記述した「理論」を構築します。他方でその理論が本当に正しいのか、宇宙の実態はどうなっているのかを「実証」する必要もあります。宇宙物理なら、たとえばそれは高性能の望遠鏡を使って星や銀河の動き・明るさ・色などを丹念に「観測」することです。

 このように、多くの「科学」と名のつく学問では、観測・実験・フィールドワーク・統計分析などを通じて、地道な実証研究が行われます。そしてこれは、社会科学であることを目指す世界の経営学者が行っていることでもあるのです。

 今回はそのような地道な、 しかしとても興味深い、実証分析に関する話題を紹介しましょう。それは「結局のところ、儲かる要因って何?」という、経営の根本を問う疑問なのです。

重要なのは、産業か、企業そのものか

 企業の「儲かる・儲からない」を決める要因とは、結局は何なのでしょうか。

 まず、産業による違いは大きいかもしれません。たとえば米国では、製薬業は全体的に収益率が高いと言われます。他方、航空業界は過当競争といえる状態にあり、多くの企業が厳しい経営を強いられています。

コメント9件コメント/レビュー

第3の要因として「過度に有名でないこと」を挙げておきたい。収益とは売上から全ての費用を差引いたものであるが、この費用の中に無駄な費用が結構多い。確率論から言えば殆ど必要ない費用も、会社やサービスが有名である程、引き当てられるものである。要するにマスコミ被害ですね。過剰な品質や過剰なサービスも、結局、有名であるが故に付加されているということは往々にしてある。日本の家電メーカーが滅んだ要因もこれである。(2013/08/17)

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「「会社が儲かる理由って何?」に経営学者が出した答え」の著者

入山 章栄

入山 章栄(いりやま・あきえ)

早稲田大学ビジネススクール准教授

1996年慶応義塾大学経済学部卒業。98年同大学大学院経済学研究科修士課程修了。2008年、米ピッツバーグ大学経営大学院より博士号(Ph.D.)を取得、米ニューヨーク州立大学ビジネススクール助教授を経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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第3の要因として「過度に有名でないこと」を挙げておきたい。収益とは売上から全ての費用を差引いたものであるが、この費用の中に無駄な費用が結構多い。確率論から言えば殆ど必要ない費用も、会社やサービスが有名である程、引き当てられるものである。要するにマスコミ被害ですね。過剰な品質や過剰なサービスも、結局、有名であるが故に付加されているということは往々にしてある。日本の家電メーカーが滅んだ要因もこれである。(2013/08/17)

非常におもしろかったです。個人的な結論は、ビジネスは子育てに通じる。時代や環境、文化の影響をかなりうける。また、上の条件がまったく同じ兄弟でも成人した時の生き方がまったく違うので個体差による影響も大きい。(2013/07/24)

多角化ってリスク分散の意味があるので、それ自身に協業効果が大きく無い事は織り込み済みではないかなあ。一昔前の日本企業では、人は切れないので別部署に異動や、何処かの赤字を別部門が補う。短期でみると矢張り流行りの当たり業界かどうかが重要に見えるが、流行り廃りは時間で変わるのでその時どうするかが経営の問題。あっさりイッキに別分野に乗り換えれるか?そこで儲けられるか?急激な転換と新参で儲けられるかのリスクを考えると多角化でアメーバ的に時間的に多方面の比重を変えて生き延びるのが正しいのではないのか?(2013/07/23)

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