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「衰退は環境のせい」の“天動説業界”は滅びる

花の市場はまだまだ伸ばせる

2013年7月25日(木)

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 世の中には、必需品ではないが、人生を豊かにしてくれるものがいろいろある。先週のアイスがそうだし、その前のミネラルウォーターや美容もそうだ。この種の産業のビジネスモデルはこれまであまり分析されてこなかった。しかし、成熟社会の成長と雇用の担い手はまさにこういう産業ではないか?

 そんな問題意識の上に立って、今週は「花屋」について考えてみたい。

 花屋の市場は約6000億円だが、99年の9000億円をピークにずっと右肩下がりである。なぜ、売れなくなっているのか。

 上山ゼミのフラワー業界チームは、さっそく業界関係者に聞き取り調査を行った。すると業界のプロたちは「花は特殊」「とても難しいビジネスだ」と口を揃えた。いわく「花は生もので傷みやすく、運ぶのにもノウハウが必要。典型的な多品種少量型で、しかも季節商品で難しい」「花作りのたいへんさを最近の消費者は理解してくれない…」などなど。

典型的な天動説業界

 長年、売上げが右肩下がりになると、どの業界でも言い訳が増えてくるが、花屋業界もそのようだ(ちなみに筆者はこれらをひそかに“天動説業界”と呼ぶ。業界のあり方を決めるのは自分たちプロ(地球)であり、天の動き(外部環境の変化)に合わせて自分たちの動きを変える必要はない、地動説は信じたくない…)。

 花は確かに生モノで単純ではない。しかし、花屋の店舗を見ただけでも、ビジネスのやり方には改善点が満載である。また、他の業界ではすでに行われているような工夫があまりなされていない。

 花屋について、まず申し上げたいのは、売り場、プレイスの大刷新である。

 多くの花屋は昔ながらの姿、つまり、店というよりも、切り花をその場で切ったり束ねたりする加工場の様相を呈している。

 これを魚屋の進化と比べてみよう。かつては魚屋も加工場を兼ねていた。生の魚を並べておき、注文があると客の目の前で魚をさばいて売った。しかし、現代の魚屋は、解体済みの魚をトレイに載せラップして並べる場所になった。魚屋は、加工場から売り場、見せ場に転換した。肉屋も同様だ。私たちは、牛乳や豆腐を買うのと同じくらい手軽に、魚や肉を買っている。そして、加工の姿を見るのは珍しくなり、マグロの解体はもはやショウになっている。

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「「衰退は環境のせい」の“天動説業界”は滅びる」の著者

上山 信一

上山 信一(うえやま・しんいち)

慶応義塾大学総合政策学部教授

1957年大阪市生まれ。京都大学法学部卒。米プリンストン大学公共経営学修士。旧運輸省、マッキンゼー(共同経営者)を経て現職。専門は経営戦略と行政改革。九州大学ビジネススクール客員教授。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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