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「女性の活躍」と矛盾する税・社会保障制度

2013年7月26日(金)

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 女性の労働参加の最大の効能は、画一的な既存の組織に「多様な視点」が取り込まれ、固定化した日本の社会や企業組織の体質が内側から変革するための原動力を生む点にあります。この点、安倍政権が「女性の活躍」を成長戦略の中核として掲げたことは、日本経済を再生させる大きな一歩です。

 しかし、残念ながら現政権の成長戦略には、重大な見落としがあります。それは、「働く意欲を促進する」税制や社会保障制度です。

 既婚女性の年収分布(給与所得)を見ると、30~50歳代までの全ての年代において、90万~110万円域に明白な「山」が確認できます。年収が103万円以下であれば、配偶者本人(既婚女性)は所得税が無税となり、夫も「配偶者控除」の適用を受けられます。さらに、厚生年金、共済組合に加入する第2号被保険者(夫)に扶養される第3号被保険者(既婚女性)と認められ、自身で保険料を納付せずとも年金を受け取ることが出来ます。

 こうした制度は、いわゆる「103万円の壁」と言われ、女性が意識的に年収や労働供給を抑制する行動を生んでいます(第3号被保険者の適用は、年収130万円未満が対象のため、後者は「130万円の壁」と呼ばれることもあります)。

既婚女性の給与所得者の所得分布(年代別)
資料:内閣府「男女共同参画白書 平成24年版」

コメント9件コメント/レビュー

本論と若干ずれますが、法律で定められた金額は物価スライドしないものも多いですよね。最近はデフレで余り変わらないのかもしれませんが。(2013/07/26)

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「「女性の活躍」と矛盾する税・社会保障制度」の著者

武田 洋子

武田 洋子(たけだ・ようこ)

三菱総合研究所チーフエコノミスト

日本銀行を経て、2009年4月より三菱総合研究所政策・経済研究センター主任研究員(シニアエコノミスト)、2012年4月より主席研究員(チーフエコノミスト)。内外経済分析を担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

本論と若干ずれますが、法律で定められた金額は物価スライドしないものも多いですよね。最近はデフレで余り変わらないのかもしれませんが。(2013/07/26)

税金も年金も健康保険も、家族を単位とし扶養という生活形態によって取扱いに差異を設けることにこそ問題がある。被扶養者は様々な面で優遇され、女性の社会進出の壁になるという問題もあるだろうが、これは逆に、離婚などで家族が解消した場合に将来妻が十分な年金を得られないなどのデメリットもある。家族主義から個人主義へと転換をはかるべきである。(2013/07/26)

これからの日本の作業現場には、男女の区別、仕事量の多寡にかかわらず外国人労働者が激増するでしょう。これは人件費だけのことではありません。多くの日本人は汗にまみれる肉体労働に従事しません。企業の最前線である現場の多くは、常に人手不足なのです。農林水産業、食品工場、製造工場、サービス業は言うに及ばす、東北の震災復興においてさえもです。当分の間、これを変えることはできないでしょう。それならば、国会議員と中央省庁の役人が、時代の要請に見合った方策を示すべきですが、それはできそうもありません。なぜなら選挙によって意思表示しなかった有権者が半数近くも存在しているからです。(2013/07/26)

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