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再エネ新制度で潤った人たち

突如、出現した「1兆円市場」

2013年7月26日(金)

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 「投資基準は他の事業と同じです。CSR(企業の社会的責任)ではないですから」。こう語るのは、大林組の子会社で発電事業を営む大林クリーンエナジーの入矢桂史郎社長だ。

 この発言こそ、7月で導入から丸1年を迎えた再生可能エネルギーの「固定価格買い取り制度(FIT)」がもたらした象徴的な変化だと感じる。

 大林組は、再生可能エネルギーによる発電事業を、建築、土木、不動産開発に次ぐ4つめの柱にしようとしている。目的は収益基盤の多様化だ。もちろんゼネコンらしく、大規模太陽光発電所(メガソーラー)のEPC(設計・調達・建設)などの受注につなげるという目的もあるが、発電そのものが事業として成立するようになったことは大きい。

 6月末時点で、大林組の発電所は全国16カ所、85メガワット(メガは100万)に上る。自社の遊休地もあれば、土地を賃借して運営しているところもある。1年間で16カ所という数字からは、「発電事業者」としての大林組の本気がにじむ。

 FIT開始1年目の運転開始は、リードタイムが最も短いメガソーラーだけだったが、「バイオマス発電や風力発電も準備している」と入矢社長は明かす。

大林クリーンエナジーが運営する栃木県真岡市のメガソーラー。今年2月に運転開始した。出力は1.4メガワット。

 冒頭の入矢社長の発言は、FITが始まる前の発電事業者からは聞くことのなかった言葉だ。かつて再エネを手がける発電事業者の取材に行くと必ずといっていいほど「日本のエネルギーのために」という言葉を耳にした。「多少、利益率が低くとも、そこに大義があるからこそ発電事業をやるのだ」という思いが、FITの存在しない苦しい発電事業への参入へと突き動かしていた。

 FITの導入によって、「儲かる事業をやる」というビジネスとして当たり前のことが再エネでもできるようになった。FITに対する見方は賛否両論かもしれない。だが、この変化をもたらしたことは、日本のエネルギー自給率の向上にしても、新産業の振興という面でも、やはり大きい。

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「再エネ新制度で潤った人たち」の著者

山根 小雪

山根 小雪(やまね・さゆき)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日経エコロジーを経て、2010年1月から日経ビジネス記者。エネルギーを中心に、自動車や素材など製造業を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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牛島 信 弁護士