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他人の「ムダな努力」を嗤うな

生きるため必要なのは、まずは、行動すること

2013年8月7日(水)

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 少し前に、母校である東京朝鮮高校のサッカー部の学生に話をする機会を頂いた。

 高校の部活でレギュラーにすらなれなかった自分にこんな役柄が回ってくるとは思ってもいなかったので、お誘いをくださった監督の先生に電話口で質問した。

 「お言葉は有難いのですが、私はプロはおろかレギュラーにすらなれなかった人間です。そんな私で良いのでしょうか」

 「レギュラーになれなかった慎さんだからこそ話せることを話してほしいんです」

 なるほど。だったら私にも話せる。

 高校サッカーはかけがえのない思い出だ。今も高校サッカーの試合をテレビで見かけるだけで苦しくなる。もう二度とない機会だと思ったので、お話を頂いてから、何を話すのか随分と考えた。

 結果として話したのは、次のようなことだった(話した内容自体は筆者の個人ブログをご参照頂きたい)。

 第1に、努力すれば夢がかなうというのは嘘だが、「無駄な努力」は思った以上に貴重なものであること。
 第2に、指導者と中心選手の振る舞いが、チームの力をある程度まで規定すること。
 第3に、試合に勝つことは、いま両親に対してできる、数少ない恩返しであること。

 懸命に取り組んだ経験こそが、人が生きるのに最も必要な学習と洞察、さらには思想の原点となると私は信じている。本や他人の教えは助けにはなるが、自身の経験を抜きにしては本質的な学びや思想獲得には結びつかない。今回はそのことについて少し書いてみたい。

経験こそが学習のベース

 成功の定義は人それぞれであれ、ほとんどの人が成功したいと思っている。そういった願いを反映してか、本屋に行けば成功するための方法を述べた本があふれているし、そのためのスキルアップセミナーなどはいつも多くの人を集める。

 しかし、最近つくづく思うのは、成功のために必要なスキルは他人から学ぶものではなく、身を持って失敗したことを反芻して学ぶものである場合が、はるかに多いということだ。

 もともと人間の認知の仕組みは、そのようにできていると説く人々もいる。心理学者のジョージ・レイコフとマーク・ジョンソンは、人間は何か新しい知識やコンセプトを学ぶときに、それを自らが今まで経験してきたことを無意識に手繰り寄せているものであり、メタファー(比喩)の本質はそのような経験に手繰り寄せて新しい学びを得ることにあると“Metaphors We Live by”において説いている。

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「他人の「ムダな努力」を嗤うな」の著者

慎 泰俊

慎 泰俊(しん・てじゅん)

投資プロフェッショナル

東京生まれ東京育ち。朝鮮大学校政治経済学部法律学科卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。モルガン・スタンレー・キャピタルを経て現在はバイアウトファンドの投資プロフェッショナルとして働く。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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