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イラン新政権発足~8年間の悪夢が終了し、ほっとした国民

組閣名簿からロウハニ新大統領の政策を考える

2013年8月8日(木)

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 イランで8月4日、「愛情の政府」が終わり、「英知と希望の政府」が始まりました。「愛情の政府」はアフマディネジャッド政権を、「英知と希望の政府」はロウハニ新政権を意味します。多くのイラン人はアフマディネジャッド大統領の任期が終わることだけを楽しみにしていました。なので、国内・海外のどこにいるかを問わず、この日を祝いました。

 私もロウハニ新大統領の就任式をテレビ番組で見て、すごく感動しました。特に、ラフサンジャニ元大統領の姿を見た時は、思わず涙が出そうになりました。同氏は過去8年間にわたって、イラン政治の表舞台から姿を消さざるを得なかったからです。アフマディネジャッド前大統領は、ラフサンジャニ氏を経済的に腐敗している人物だと見なしていました。このため国営テレビは、ラフサンジャニ元大統領の顔でさえ放送しませんでした。過激主義の時代が終了し、穏健主義の時代が始まったことを実感しほっとしました。

 ただし、正直に言って、ロウハニ氏が大統領に就任しても、国内において短期的に大きな変化が起きる見込みはないと思います。アフマディネジャッド氏が大統領を務めた過去8年の間に、国の経済はもちろん、社会の規範までがダメージを受けました。例えば、アフマディネジャッド前大統領は根拠のない統計を公表し、自分の政権は成果を出していると嘘をつくことがよくありました。嘘をつくのはイランの文化において最も嫌わる行動の1つです。大統領でさえ嘘をつくわけですから、国民も嘘をつくことに対する抵抗がなくなってしまいました。アフマディネジャッド前大統領はさらに、証拠がないにもかかわらず、他派の人をよく批判しました。同氏は国民に負の遺産を残したと言えます。

 アフマディネジャッド前大統領はとても短絡的な人です。同氏のインタビューを聞いたことがある人は、彼の受け答えを聞いて、頭が混乱したのではないでしょうか。「計画通りではなく、意表を突く」のは同氏が最も好む戦略です。国の運営についても同様。同氏は長期的な国益ではなく、意表を突く短期的な個人の利益を重視してきました。

和をもって尊しとなす

 ロウハニ新大統領の就任式で一番目を引いたのは、彼の演説です。話す内容は非常に明確で、現実に基づくものでした。さらに、新大統領は調整能力も示しました。内閣を構成する大臣候補の名簿を就任式の場で提出したのは、その表われです。ロウハニ氏は当選から就任式までのわずかな間に、各派と交渉し、大臣候補を選定したわけです。

 イランの憲法はこう定めています――新大統領は宣誓後2週間の間に、組閣名簿を議会に提案すべき。にもかかわらず、ロウハニ氏は2週間を待つことなく、就任式において議会に名簿を提示したのです。これは前例のないことでした。

 ただし、この名簿は女性や改革派をがっかりさせました。それはなぜなのでしょう。組閣名簿をもっと詳しく見てみましょう。

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「イラン新政権発足~8年間の悪夢が終了し、ほっとした国民」の著者

サイードレザ

サイードレザ(えってはでぃー・さいーどれざ)

コラムニスト・翻訳者

イラン生まれ。テヘラン大学外国語学部日本語学科卒業。韓国のインハ大学院政治・国際関係を専攻。現在、東アジアを中心にイランの通信ネットワークにて記事を寄稿。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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