• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

お客様相談窓口に“台本”はいらない

2013年10月7日(月)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 企業のリストラというのは、本当に難しいプロセスだ。打った手がすべて正しくても、状況や見通しが変わってしまい、会社の方向性を変えなければならないこともある。会社の将来が絶対に安泰ということはない。永遠に続く会社など1つもないのだ。

 ヴァージンでは、創業した600あまりの会社のうち、相当数を閉鎖もしくは売却してきた。批判的な人々がよくやり玉に挙げる点だ。だが、いったい何が悪いというのだろう?

 僕らはたいてい、事業を立ち上げて成功したら持ち分を売却し、また新たな事業をたくさん立ち上げるための資金にする、という戦略を採ってきた。

リチャード・ブランソン氏(写真:©Bloomberg via Getty Images)

 会社というのは、それぞれ特定の目的を実現するために設計されたツールである。もっとよいものが登場した時や、必要性がなくなったら、売却するか閉鎖する。僕らは人材やノウハウを失わないように最善を尽くすが、会社そのものを惜しむことはしない。自ら再生しようとするヴァージンを批判する人々は、木そのものを見ずにただ葉が落ちるのをはかないと思うのと同じだ。

やる気ない社員の士気を高めるには責任を与えるしかない

 あなたが会社のリストラを実行するなら、まず事業を冷徹に、厳しく見つめなければならない。社員に必要な仕事を成し遂げる力を与えることが、本当にできるだろうか? すでに定着している企業風土を変えるのは、至難の技だ。これはあなたが企業買収を検討するチームを率いている時も、頭に入れておくべきことだ。企業買収の多くが悲惨な結果に終わるのは、タイプの異なる従業員を協力させ、目標を共有させることの難しさを経営者が理解できないためだ。

 ヴァージンも2007年にNTL、テレウェスト、ヴァージン・モバイルの3社を統合してヴァージン・メディアを設立した際には、困難な状況に陥った。グループの中では世界最大の会社で、利用者は世界で1000万人、従業員はイギリスだけで1万3000人に達した。それまで、ぼくは事業計画においては常に“スモール・イズ・ビューティフル”を信条としてきた。企業規模を大きくせず、親密な雰囲気を維持するのは、レコード事業では簡単だった。所属アーティストの誰かが大成功して事業規模が大きくなりすぎたら、新しいレーベルとしてスピンオフしてしまえばいいのだから。

 だがヴァージン・メディアは小さくも美しくもなかった。特にNTLは飛び切り悲惨な状態にあった。カスタマーサービス部門では思い切った改革が必要だった。そこのスタッフは(あまりにも多くの)苦情に対処しなければならず、仕事に対してまったくやる気もなければ、興味もなかった。理由はすぐに判明した。彼らは1日中、与えられた台本を読みあげているだけだったのだ。

コメント0

「ライク・ア・ヴァージン」のバックナンバー

一覧

「お客様相談窓口に“台本”はいらない」の著者

ブランソン

ブランソン(りちゃーど・ぶらんそん)

ヴァージン・グループ会長

ヴァージン・グループ会長。1950年イギリス生まれ。72年ヴァージン・レコードを設立。84年ヴァージン・アトランティック航空を創業。その後、鉄道、金融、携帯電話、旅行、飲料、出版、宇宙旅行などに進出。(写真:©Bloomberg via Getty Images)

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック