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武雄市図書館をけなすヒマがあるなら、読書人口を増やせ

「競合共創モデル」が生み出す広大なブルーオーシャン

2013年8月22日(木)

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 どれだけクールビズと言われても、ダークスーツを脱げない人たちがいる。オジサンだ。そのオジサンたちがこの夏一番たくさん集まっている暑苦しい……いや、ホットな場所が、佐賀県内にある。2013年4月にリニューアルオープンした武雄市図書館だ。オジサンたちの職業は、商業デベロッパー、記者、出版人、行政パーソン、政治家、学者などさまざまだ。実は、この5月に筆者もオジサンの1人として行ってきた。

 武雄市の図書館は、もともとは全国各地によくある市町村立図書館の1つでしかなかった。そこがリニューアルを機に、TSUTAYA(書店とDVDなどのレンタルショップ)とスターバックスコーヒーを招き入れた。それで一躍、日本で一番視察訪問が多い図書館になった。地元の利用者も、わずか3カ月で一昨年1年分の約26万人に達した。

 衝撃的なのは、図書館と書店という、本来は商売敵の関係にあるものが、一カ所に共存していることである。

 最近は市民サービスの充実と称してベストセラー本を何冊も揃える公立図書館が多い。そのため書店関係者は「図書館が近くにあると本が売れない。営業妨害だ」と主張する。

図書館が神聖かどうかは、読者にとってはどうでもいい

 一方で、図書館関係者は「書店やカフェ、レンタルDVDと公立図書館を一緒に扱うのはいかがなものか」と首をかしげる。「図書館は社会教育施設。公的かつ神聖な存在だ」というのがこれまでの公立図書館の常識だったのだ。

 しかし、利用者からみれば、どっちも本の供給者であり、買うか借りるかの違いでしかない。そもそも読みたい本がそこにあるかどうかが一番大事で、施設の性格は二の次のはずだ。

 実は、「図書館VS本屋」の話は、商店街に進出してきたスーパーの鮮魚コーナーと地元魚屋の間の対立劇に似ている。本も魚も、需要自体が縮小し、このまま何もしないでいると、両方ともダメになっていく。

コメント54件コメント/レビュー

武雄市図書館をCCCに指定管理委託して四年目,三年の結果からは予算超過の現実がまざまざと示され,経費削減にはならないことが立証され続けています。
そして,地域の文化資産を展示する常設展示室だった蘭学館をレンタルスペースとされたものは,不要の烙印を押されて閲覧や自習等の席不足という“アンケート結果”を受けて,市議会中などで現市長から返還の話も出るに至っています。
“武雄市図書館をけなす”などと問題提起さる方々をけなす“ヒマがあるなら”,真実を調べて記事を書かれるほうがよほど建設的だったことでしょう。
チラシの裏の落書きレベルだったことが,引き続き証明されていくことでしょう…。(2016/12/31 11:39)

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「武雄市図書館をけなすヒマがあるなら、読書人口を増やせ」の著者

上山 信一

上山 信一(うえやま・しんいち)

慶応義塾大学総合政策学部教授

1957年大阪市生まれ。京都大学法学部卒。米プリンストン大学公共経営学修士。旧運輸省、マッキンゼー(共同経営者)を経て現職。専門は経営戦略と行政改革。九州大学ビジネススクール客員教授。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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武雄市図書館をCCCに指定管理委託して四年目,三年の結果からは予算超過の現実がまざまざと示され,経費削減にはならないことが立証され続けています。
そして,地域の文化資産を展示する常設展示室だった蘭学館をレンタルスペースとされたものは,不要の烙印を押されて閲覧や自習等の席不足という“アンケート結果”を受けて,市議会中などで現市長から返還の話も出るに至っています。
“武雄市図書館をけなす”などと問題提起さる方々をけなす“ヒマがあるなら”,真実を調べて記事を書かれるほうがよほど建設的だったことでしょう。
チラシの裏の落書きレベルだったことが,引き続き証明されていくことでしょう…。(2016/12/31 11:39)

神奈川県川崎市に住んでいた時、インターネット経由での本の貸出予約、そして、近所の小さな分室に数日後に定期便トラックで本が届く便利さ、しかも、届く本は川崎市立図書館の蔵書だけではなく、近隣の大学の図書館にある戦前の貴重な海外の本などさえ借りることができるということに、大変驚き、かつありがたく利用させてもらった身としては・・・蔵書の内容ではなくコーヒーショップで人を集めなければならないような図書館なら、そもそも、図書館ではないではないと思うのですよ。川崎市の場合はインターネットでの予約と取り寄せが可能になってから、貸出冊数が大きく伸びたはず。他の自治体でも、今では当たり前ですね。ツタヤは個人情報を売買するための経費として図書館のようなもの、本屋のようなもののビジネスに参入しているだけで、読書人口の増加ではないですよね。1「買わないと不幸になるツボの訪問販売業者」などに、貸出履歴をもとに「こいつは、身内に病人や法的トラブルなどの不幸を抱えて法律相談の本を借りているようだ。売れる」と、名簿商売をするための経費に過ぎない。一方で、利益にならないから、車椅子向けのスロープなどはどんどん撤去している。それがわかっているからこそ、「いかがなものか」なのです。補助金で生きている私立大学も、ツタヤに経営委託して、学生や親の名簿を売買してもらいたいですか? セミナーに参加したら、「カモの名簿」のトップリストに載りそうです。蔵書や貸出の実数について裏付け調査を故意に怠って、開示請求で出てきた数字とは大幅に異なっている大本営発表をそのまま垂れ流すのは、とどのつまり、「そういう商売」の共犯者だからですよね。中立の評論家でも学者でもなく、売人の側にいる。(2013/08/27)

今回のコラムは「競合共創モデル」ですよね。なのに、その主張や様々な業界への適用についてはほとんどコメントが無く、コメントの大半が、武雄市立図書館を成功事例として紹介することへの批判とは。木を見て森を見ずですね。   それにしても武雄図書館への批判をされている方は、武雄市民なんでしょうか。そうは思えませんね。武雄市長の悪評を広めたい人たち自身なのか、彼らがネットで流している誹謗中傷に踊らされている人たちのようにしか思えません。(2013/08/27)

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