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日本版“スパイ衛星”は何を視る?

政府の運用組織関係者を直撃

2013年8月28日(水)

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 2013年は春から夏にかけ、日本で宇宙関連の大きな話題が相次いだ。

 残念ながら延期にはなったが、直近では8月27日、新型の固体燃料ロケット「イプシロン」の打ち上げでメディアは盛り上がった。液体燃料を使う「H2A」や「H2B」といった基幹ロケットに比べ、固体燃料を使うイプシロンは小型で運用が簡単な点が特徴。打ち上げコストも格段に安い。コンパクトさと手軽さを売りに、衛星の打ち上げ受注などで大きな競争力を発揮すると期待されている。

 約1カ月前の7月26日には、準天頂衛星システムの利活用を目指し約200の企業・団体が参画する連携組織「高精度衛星測位サービス利用促進協議会(QBIC)」が発足した。2010年9月に打ち上げられた「みちびき」に続き、準天頂衛星システムは今後続々と打ち上げられ、2018年度までに4基体制で本格運用が始まる計画。米国が運用するGPS(全地球測位システム)と組み合わせることで、従来よりも高精度な測位が可能になり、さらに正確な位置情報サービスの実現や、クルマや農機の自動運転の可能性などが広がってくる。QBICの設立により、日本版GPSとも呼ばれる準天頂衛星システムの本格運用開始に向け、官民がタッグを組んだ具体的な取り組みが始まったと言える。

 一方、これら産業的な宇宙の話題だけでなく、宇宙を使った安全保障の分野でも、2013年は大きな節目となる。2013年4月末、日本政府による情報収集衛星の本格運用が始まったからだ。これは地球上の特定地域を1日1回以上撮影できる、事実上の偵察衛星である。

 運用主体は、政府の情報機関である内閣情報調査室の配下にある、「内閣衛星情報センター」と呼ばれる組織。同センター関係者の話を基に、日本の「宇宙の目」の実力と、一体いつ何を見ているのかをここで紹介したい。

取材でオフィスに入れてもらえず

 「では明日14時ということで。私は茶封筒を持ってホテルのロビーに立っているので、声をかけてください」。内閣衛星情報センターの関係者は、そう言うと電話を切った。

 偵察や測位など様々な用途の人工衛星について調べていた筆者は、日本の情報収集衛星の話を関係者に聞く機会を得た。だが、部外者の入室は厳禁であるため、たとえ正式取材であっても内閣衛星情報センターのオフィスに記者は入れてもらえないという。そこで取材場所として指定されたのが、都内某所のホテルのラウンジ。機密性の高い組織であることをうかがわせる警戒ぶりだった。

 国の安全保障にかかわる偵察衛星の運用状況は、各国とも軍事機密の扱い。世界一多くの軍事衛星を所有する米国では、エドワード・スノーデン氏の暴露により、改めて世界中から注目が集まっている謎多き組織NSA(国家安全保障局)が偵察衛星の画像分析を担う。内閣衛星情報センターのオフィスに記者が入れないのは、仕方がないのかもしれない。

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「日本版“スパイ衛星”は何を視る?」の著者

宗像 誠之

宗像 誠之(むなかた・せいじ)

日経ビジネス記者

日経コミュニケーション、日本経済新聞社産業部、日経コンピュータを経て、2013年1月から日経ビジネス記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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