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中国人の大いなる「日本のアダルトビデオ」への関心

2013年8月29日(木)

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 この連載は「私の身の回りの中国人」から題材を拾わせてもらうことになっている。マクロなデータよりも、彼らの口調や目の輝き、といった個人的なコミュニケーションに重きを置いてみよう、という意図からだ。

 今回は側聞、伝聞も混じり、いつもほどの生々しさがないかもしれない。題材がなかなか“きわどい”ことを鑑みて、お許しいただきたい。“愛好家”の諸氏もおられるかと思うが、こういう見方もあるのか、と、おおらかに読んで頂ければ幸いだ。

 それは、私のこんな質問から始まった。

「日本について知りたいとか、すごく聞いてみたいって思うことがあるかな? ちょっと友だちに聞いてみてくれる?」

 上海の大学院で国際関係を学ぶ後輩(男子)に聞いてみた。日本のジャーナリストからのかしこまった取材ではなく、同世代の日本人留学生が気軽に聞いてみたらどんな答えが返ってくるのだろう? と素朴に思い、あるとき、旧知の後輩に依頼してみたのだった。しかし、同じ大学院に通う中国人の友だちの答えは意外なものだった。

ものすご~く関心があります

「えっ、日本について知りたいこと? う~ん、何だろう…。え~っと、とくにないかな。それよりさ、どうしたの、急にそんなあらたまったこと聞いちゃって。何かあったの? 正直言って日本に特別興味のある人以外、とくに知りたいと思うことなんてないんじゃない? 第一、私たち、そんなにいつも日本のことばっかり考えてないからさ~(笑)」

 上海で一緒に食事中、後輩はちょっと申し訳なさそうに「友だちの反応」を教えてくれた。だが、正直なその答えこそ、私にとっては「おもしろい」ものだった。考えてみれば当たり前かもしれない。私はよく「ある中国人の普通の生活」を記事に書くのだが、読者のリアクションは大きくない。自分と直接関係のない中国の庶民の日常生活などどうでもよい、ということなのだろう。それは日本人ばかりではなく中国人も同様だ。

 つまり、領土問題や歴史認識などナショナリスティックになる一部の話題を除いて「ふだんはお互いに相手の国やそこで暮らす人々の生活には関心がない」というのが最近の日中両国人の本音であり、現状なのだ。

 突出した話題だけに異常なまでに関心が向き、それ以外のことに無関心だから相互理解は深まらない。後輩とつらつらとそんな雑談をしていたとき、彼が少し小声になった。

「あ、でも、日本のアダルトビデオ(以下AV)は別ですよ。ちょっと女性の先輩には言いにくい話なんですが、中国人は日本のAVにはものすご~く関心があるんですよ。ただし“男性はAVが好きだから”というだけでなく、たとえば、日本人はAV女優を職業としてちゃんと認めているのか? とか、普通の人はAV女優をどういう目で見ているのか?(差別されないのか?)ということにも関心があるみたいですよ」

 反応に困って絶句していると、彼は言葉を継いだ。

「そうそう、AVの影響だと思いますが、日本人の男はみんな変態なんでしょ? ということも聞かれて僕は返答に困りましたが(笑)。スミマセン、こんな話題しかなくて……」

 実は、日本のAVについては他の多くの中国人からも最近よく聞くことだったので、後輩の話は特段、不思議ではなかった。むしろ「やっぱり、大学生同士でもそういうことを聞かれるんだな」と納得する材料のひとつとなった。

 最近の私のテーマ「中国人の日本への誤解」についてどんなことがあるだろう? と知り合いの中国人たちに聞いてみると、必ずといっていいほど話題に上るのがAVだったからだ。

 以前、日本で働いていたことがある上海のOL、呉艶麗(34歳、仮名)は苦笑しながらこんなことをいっていた。

「男性、女性の両方からAVのことはよく聞かれますよ。たとえば、日本ではAVの番組をテレビで放送しているの? とか、町ではAVが売られていて誰でも気軽に買うことができるの? とか、もう興味津々。日本の表のイメージは桜とか富士山ですが、裏のイメージは確実にAVですよ。だって、私が知る限り、中国人はみんな日本中にAVがあふれ返っていると思っているんですから。私は聞かれたら否定していますが、でも、友だちはそんな私の回答を疑っています(笑)。日本旅行に行ったら、絶対に自分の目でどれだけAVがあるか確かめてみたいんだって」

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「中国人の大いなる「日本のアダルトビデオ」への関心」の著者

中島 恵

中島 恵(なかじま・けい)

ジャーナリスト

1967年、山梨県生まれ。1990年、日刊工業新聞社に入社。退職後、香港中文大学に留学。1996年より、中国、台湾、香港、東南アジアのビジネス事情、社会事情などを執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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