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森繁久彌とフランキー堺と渡辺謙の共通項とは?

2013年8月29日(木)

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 日本の映画やドラマでもっとも演じられた回数の多い実在人物というのは、いったい誰なのだろう。

 真っ先に浮かんだのは大石良雄だが、はたしてどうなのか。
 信長・秀吉・家康の3人も多そうだ。

 しかし、幕末以前の人物は、肖像画などが残っている場合もあるが、実物がどんな顔だったのかは想像する以外、ない。文献や、それよりもおそらく後代の芝居や小説や、それこそドラマによって付加されていった人物像が混成されて、人となりのパブリックイメージが出来上がっているといっていい。

 ときおり作品や演出家によって既存のイメージの逆をつくキャスティングがなされたりもするが、それが成功すれば、そのイメージもまた新たな◎◎像に加わっていく。そういういうフィードバックになっている。

 前回で映画「日本のいちばん長い日」に少し触れた。実録のドラマなので、当然、登場人物はほとんどが実在人物だ。公開当時はまだ存命の人も何人かいた。

 こうした戦争物に限らず、舞台が幕末以降で、本人の写真やフィルムが残っている人物の場合は、どうしても実物と見比べてしまうのが人情だ。

 もちろん、そっくりさん俳優を集めた作品が、映画やドラマとして傑作というわけではない。それはまた別の話だ。「日本のいちばん長い日」や「トラ・トラ・トラ!」は、かなりしっかりと史実を踏まえ、しかも映画としても面白いと思うが、俳優陣が演じているモデルの人物に似ているかというと、とくにそういうわけでもない。ある程度メイク等で工夫はしているが、むしろ、先に述べた近世以前のドラマと同様、イメージ先行な感じだ(しかし、東宝系の役者さん――藤田進など――は「太平洋」シリーズや8.15シリーズで、映画ごとに違う海軍の軍人の役を演じていたりするのでややこしい)。

 それはわかっているのだが、教科書や記録フィルムで見慣れた顔は、やはりある程度は似ていてほしい。イメージが違いすぎると、最初からなかなか話の中に入れない。「トラ・トラ・トラ!」でも、島田正吾の野村大使はけっこう似ているが、カツラをかぶった内田朝雄の東条英機などはかなりキツい。

 ゆうきまさみと一緒に旅行に行くと、たいてい夜は、そういう「あのドラマの誰それはよかった」という話題になる。

 ときには合作の取材とネーム作りのために泊まった旅館で、合作のアイデアは何も出さずに、夜を徹して過去のドラマや映画のキャステイングの話に夢中になっている。宿代を払っている出版社や、同行している担当編集者にとっては、おめーらいいかげんにせーよ的な状況であるわけだが、往々にしてアイデアというのはそういうバカ話の中から生まれたりするのだ。いやホントに。

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「森繁久彌とフランキー堺と渡辺謙の共通項とは?」の著者

とり・みき

とり・みき(とりみき)

マンガ家

熊本県出身。ギャグマンガをメインにしながら、エッセイコミックやストーリー物も手がける。94年『DAI-HONYA』98年『SF大将』で星雲賞、95年『遠くへいきたい』で文春漫画賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長