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トヨタと現代自、人とロボットのガチンコ対決

2013年9月9日(月)

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 待遇に不満の多い従業員をごっそりとロボットにすげ替えることができたら、どんなに楽か。そんな妄想を抱く経営者はいないだろうか。

 「給料を上げろ」「労働時間が長すぎる」などと労働者から突き上げられることも、「ブラック企業」に認定されることもない。扱いに困る労働者に代わって、ロボットが黙々と働いてくれる。

 韓国にはロボットに全幅の信頼を寄せる経営者がいる。2000年代から米国市場などで日本車のシェアを奪い、「日本車キラー」と呼ばれた現代自動車グループの鄭夢九(チョン・モング)会長だ。

トヨタに「カイゼン」を学ぶも失敗

 鄭会長は長年、好戦的な労働組合に頭を悩ませてきた。今年に入ってからも韓国内の工場でストライキが頻発し、破竹の勢いに陰りが見える。生産が断続的に停止した影響で、2013年4~6月期の営業利益は前年同期比5%減の2兆4064億ウォン(約2200億円)となった。

 労組対策に手を焼く鄭会長が、2000年頃から推し進めたのが生産の自動化だ。トヨタ自動車の「カイゼン」などをお手本に、現場の作業員が参加して、品質や工数の改善を試みた時期もあったが、経営側と協調する意識が弱いため、うまくいかなかった。そこで可能な限り産業用ロボットを使い、人間を徹底的に排除する方針へと大転換した。

かつて韓国・現代自動車がお手本としたトヨタ自動車の生産現場

 その結果、「安かろう悪かろう」と揶揄された現代自の品質は2000年以降改善し、販売台数も急拡大した。明治大学・国際日本学部で自動車産業を研究する呉在烜(オ・ジェフォン)准教授は、「現代自の経営陣は、人間よりロボットの方が、安心して仕事を任せられと考えている」と解説する。

 現代自にとって究極の工場は、ストライキにビクともしない完全無人工場ということになる。

現代自は匠の技に頼らない

 現代自の自動化率の高さは、新興国の工場で顕著に表れる。呉准教授らの調査によると、中国工場での溶接工程を例に取ればトヨタの自動化率は約40%だが、現代自は100%に達する。人件費の安い新興国でも、現代自は徹底的に人手を排除する。

 トヨタなど日本メーカーも、人件費のかさむ国内工場であれば自動化率は高い。ただ、トヨタは自動車作りの中心に人間を位置づけている点が、現代自と決定的に異なる。

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「トヨタと現代自、人とロボットのガチンコ対決」の著者

吉野 次郎

吉野 次郎(よしの・じろう)

日本経済新聞社記者

1996年、日経BPに入社。2007年から日経ビジネス編集部で電機業界や自動車業界、企業の不祥事を担当。2015年4月から日本経済新聞社電子編集部に出向中。産業、経済事件を中心に取材・執筆する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官