• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

おカネはなくても夢はある! 予知研究の東海大学・長尾年恭教授

「南海トラフ巨大地震」は予知できる!? 地震予知の“最前線”でズバリ聞く(4)

2013年9月25日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 内閣府の南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ(以下、南海トラフWG)が「確度の高い地震の予測は困難」と発表して以来、メディアでは「もうどうせ予知なんてできないだろう」という否定的な見方が広まった。東海地震の予知・予測のため約40年間、黙々と観測をつづけてきた気象庁さえ、このまま現体制での業務を続けられるかは未知数で、「いまはまな板の上の鯉の気分」と話した。では、地震予知研究の最先端にいる研究者はいま、何を考え、何を感じているのか。内閣府の専門家分科会のメンバーでもあった東海大学地震予知研究センターの長尾年恭教授を直撃する!

ぶら防では久しぶりの遠征。だが海原を見つめる渡辺氏の表情は厳しい!?

 「むむっ、これは大問題だなぁ、水原くん」

 ゴミひとつない、美しい砂浜。静岡県清水市の海岸沿いに広がる名勝・三保の松原に立った“防災の鬼”、防災・危機管理ジャーナリスト渡辺実氏は、大海原の彼方を見やって、こう声を上げた。いったい、どうしたんですか!?

 「せっかくの富士山が、まーったく見えないじゃないか!」
 ……たしかに、富士山がそびえるはずの方角に見えるのは、海の上に低く垂れこめた雲ばかり。近くの寿司店の店主によれば、夏には雲の出ることが多く、富士山はほとんど見えないのだという。

 なーんだ、とチームぶら防は一同、肩を落とした。三保の松原が富士山とともに世界遺産に登録されたことは記憶に新しいが、今後増えるであろう外国人観光客にも、ベストな時期を案内していく必要があるだろう。

 「いいじゃないですか。今日は世界遺産の観光に来たんじゃないんですよ!」
とライター水原は、鼻息荒く松林から歩み出した。そう、今日の目的は、この松原のすぐ近くにキャンパスを構える東海大学海洋学部を訪問することだ。

東海大学地震予知研究センターは、海洋学部の4階にある。海にほど近いこともあり、校舎には「津波一時避難ビル」の表示も

 ここには、今回の“地震予知シリーズ”のきっかけとなった、内閣府の南海トラフ巨大地震対策検討ワーキンググループ(以下、南海トラフWG)の分科会「南海トラフ沿いの大規模地震の予測可能性に関する調査部会」のメンバーであり、東海大学地震予知研究センター長をつとめる長尾年恭教授の研究室がある。

 長尾年恭教授は、南海トラフ巨大地震の「確度の高い地震の予測は困難」という最終報告書の根拠となる学界の意見を取りまとめたメンバーだが、一方では「地震予知なんか本当にできるのか」という懐疑的な意見をものともせず、地震予知の研究に心血を注いできた研究者でもあるのだ。

 できない、できないと言われてばかりの地震予知だが、最先端の研究所を訪れれば、“夢の技術”である地震予知の可能性を秘めた何かを見せてもらうことができるのではないか。

 期待に胸を膨らませながら、チームぶら防は長尾研究室の戸を叩いた。

コメント6件コメント/レビュー

経験的に地震の前には低いチャンネルのTVの画面に横筋のノイズが入る事が多かったので、FM波による電離層観測は有効かも?と感じていた。大地を圧電素子と捉えればあたりまえの話なんですが。(2013/10/13)

「渡辺実のぶらり防災・危機管理」のバックナンバー

一覧

「おカネはなくても夢はある! 予知研究の東海大学・長尾年恭教授」の著者

渡辺 実

渡辺 実(わたなべ・みのる)

防災・危機管理ジャーナリスト

株式会社まちづくり計画研究所代表取締役所長、日本災害情報学会理事、NPO法人日本災害情報サポートネットワーク理事長。国内外の災害現場からジャーナリスティックな提言を行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

水原 央

水原 央(みずはら・よう)

ライター/劇作家

東京大学理学部数学科卒業後、ライター、劇作家、ラジオ・パーソナリティとして活動する変わり種。現在は科学の知識を活かして地震や防災の問題をわかりやすく伝える記事を志し、奮闘中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

経験的に地震の前には低いチャンネルのTVの画面に横筋のノイズが入る事が多かったので、FM波による電離層観測は有効かも?と感じていた。大地を圧電素子と捉えればあたりまえの話なんですが。(2013/10/13)

渡辺氏/水谷氏共に取材の事前/執筆前共に不勉強。失礼ながら長尾教授も。 ?フランス研究者が指摘の件:東日本全域を多数に区分して1981年以降、M3以上の地震数をグラフ化すると全地域共に上昇し続けて、地域により異なるが100倍とかになって東日本地震が発生し、以後減少している。特に東日本地震震源域が多い。私は今世紀に入り死亡者3人以上の被災地震が北米プレート内~境界である事を不思議に思い、2005年以後この集計を続けて見て心配し予知ではないが予測はしていた。長尾教授を含めて地震学者達は警告は出せた筈で怠慢だと思う。 ?仙台局のFM波を静岡で拾う件:これは既に15年以上も前から八ヶ岳南麓天文台が続けている手法で、多数の「実験参加者」が6万円/年の参加費を払い協力している。それを初期から支持し協力された上田誠也先生は東海大学にも在籍されたのではなかったのか? 北大も10年程前に南麓天文台からライセンスを受け研究している。それは長尾教授も十分承知の筈。渡辺氏も水谷氏も知らぬなら不勉強だ。それが何故、長尾研究室で開発している様な記事となったのか。縄張り意識が予知技術の進歩を妨げている。(2013/09/30)

報道機関は、「南海トラフ地震の予知は不可能もしくは困難」との見出しで発表していますが、文を素直に見れば、「確度の高い地震の予測は難しい」すなわち 「地震予知はできる。しかし確度は低い」と読み取れます。地震学者は「予知は不可能」と言っていたが、地震予知の研究者の地震予知ができるとの発表・意見を、“確度の高い予測は難しい”という表現にて、やっと受け入れたと推測します。では「いつ」、「どこで」、「どのくらい」のどれの確度が低いのか?場所、大きさの特定はかなり高い確度でできるが、地震直前の確度の高い予知は難しい。すなわち、いつに関しては確度が低い。*直前:2~3時間から2~3日前のこと内閣府の調査部会と地震予知の研究者は、同じことを言っています。(2013/09/26)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

組織を正しい方向に導き、 作り変えていける人が、優れたリーダーです。

ジェニー・ダロック 米ピーター・F・ドラッカー伊藤雅俊経営大学院学長