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組織の知を高めるには、「タバコ部屋」が欠かせない

「トランザクティブ・メモリー」の有用性

2013年10月1日(火)

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 この連載では、先月まで米ビジネススクールで助教授を務めていた筆者が、世界の経営学の知見を紹介していきます。この連載は月1回ペースで書いているのですが、筆者の日本帰国(早稲田大学ビジネススクールへ移籍)のため、9月中はこのコラムを配信できませんでした。失礼しました。

 さて、私は昨年『世界の経営学者はいま何を考えているのか』(英治出版)という本を刊行したのですが、その中で特に大きな反響をいただいたのが、組織パフォーマンスの向上に重要な「トランザクティブ・メモリー」を紹介した章でした。

大事なのは「情報の共有化」ではない

 トランザクティブ・メモリーは、世界の組織学習研究ではきわめて重要なコンセプトと位置づけられています。その要点は、組織の学習効果・パフォーマンスを高めるために大事なのは、「組織のメンバー全員が同じことを知っている」ことではなく、「組織のメンバーが『ほかのメンバーの誰が何を知っているのか』を知っておくことである」というものです。英語で言えば、組織に必要なのはWhatではなく、Who knows what である、ということです。

 よくビジネス誌などで「情報の共有化」という言葉が使われます。そして多くの方は、情報の共有化とは、組織のメンバー全員が同じことを知っていることである、と認識されているはずです。

 しかし考えてみてください。ひと1人の知識のキャパシティーには限界があります。それなのに全員が同じことを覚えていては、効率が悪いはずです。組織の本来の強みとは、メンバー1人ひとりが、マーケティングの人なら商品の知識、 開発者なら技術の知識、法務の人は法律の知識、 ある営業は顧客Aの知識、別の営業は顧客Bの知識と、それぞれの専門知識をもって、それを組織として組み合わせることにあるはずです。

コメント32件コメント/レビュー

私の勤務先はタバコ部屋はあるが、休憩室も更衣室も給湯室(お茶室)もない。タバコ以外のスペースはすべて「ムダ」と切り捨てている結果だ、と私は思う。ではタバコ部屋はどうか。今だと会話している人は少なく、その間もスマホ片手にメールorネットorゲームしている人が多いそうだ。タバコを吸わない私から見れば、さぼり以外の何物でもない。だからタバコ部屋に何分いたか管理すればいいと思う。(それだけでチェックされている気分になり、サボりは減るだろう)人間、たまには息抜き、気分転換も必要とのことで、タバコ部屋はあっても構わないが、それなら非喫煙者の休憩部屋も作るべきだ。有意義な雑談部屋はある程度必要と思う。会社はノルマが達成できないとか言って、躍起になって社員にはっぱをかけているが、もしかしたらこんなところが、欠けているせいなのかもしれない。(2013/12/24)

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「組織の知を高めるには、「タバコ部屋」が欠かせない」の著者

入山 章栄

入山 章栄(いりやま・あきえ)

早稲田大学ビジネススクール准教授

1996年慶応義塾大学経済学部卒業。98年同大学大学院経済学研究科修士課程修了。2008年、米ピッツバーグ大学経営大学院より博士号(Ph.D.)を取得、米ニューヨーク州立大学ビジネススクール助教授を経て現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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私の勤務先はタバコ部屋はあるが、休憩室も更衣室も給湯室(お茶室)もない。タバコ以外のスペースはすべて「ムダ」と切り捨てている結果だ、と私は思う。ではタバコ部屋はどうか。今だと会話している人は少なく、その間もスマホ片手にメールorネットorゲームしている人が多いそうだ。タバコを吸わない私から見れば、さぼり以外の何物でもない。だからタバコ部屋に何分いたか管理すればいいと思う。(それだけでチェックされている気分になり、サボりは減るだろう)人間、たまには息抜き、気分転換も必要とのことで、タバコ部屋はあっても構わないが、それなら非喫煙者の休憩部屋も作るべきだ。有意義な雑談部屋はある程度必要と思う。会社はノルマが達成できないとか言って、躍起になって社員にはっぱをかけているが、もしかしたらこんなところが、欠けているせいなのかもしれない。(2013/12/24)

「自席でタバコが吸えた時代、タバコ部屋はなかったと思いますがその時代はどうやっていたのでしょうね?」との投稿を見て、遠い昔の記憶を探って見ました。その頃(30年以上前)は、他部署の人と話すのは業務に関して必要な事だけでしたし、それ以外のコミュニケーションの必要性も感じていなかったですね。その10年後位にタバコ部屋が出来たのですが、その時も自分の部署に近いところでしたから、他部署の人と話す機会もなかったです。更に10年後に、喫煙室の集約が始まった時に、他の部署の人たちと一緒になったから、カジュアルな情報交換が出来るようになりました。また、会議などで別の階や建物のタバコ部屋で違う部署の人と会う機会も増えました。ですから、タバコ部屋の無かった時代は、別に他部署との関わりの必要性も感じなかったし、その機会もなかったと言う事で、世代の違う人達とは業務上の話だけでしたね。(2013/10/09)

半導体技術者の菊地誠さんの著書『若きエンジニアへの手紙』の中で、日本の開発現場にいる米国研究者の話として、自動販売機コーナーなどに休憩室があり、そこが非公式のコミュニケーションを取れるようになっており、そこでの自由な議論が日本の競争力かもしれない、というのがありました。経営学的には心理学に近いほうで、組織論というよりも暗黙知とかでしょうね。(2013/10/03)

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