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有機EL技術では日韓が横並び、その先はどうなる?

欧州最大の家電展示会「IFA」に見る最新トレンド(後編)

2013年10月1日(火)

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 前回のコラムに引き続き、ドイツ・ベルリンで開催された家電展示会「IFA」を訪ねて分かったデジタル家電のトレンドについて解説する。

 大きな柱として(1)ハイレゾ、(2)有機EL、(3)新映像体験――の三つあることが、今回のIFAでは感じられた。前回、(1)ハイレゾについて解説したが、実はこのハイレゾ化は(2)有機ELにも及んでいる。そもそも大きな流れとして、液晶はいつか有機ELにとって代わられる。 有機化合物に通電すると発光するEL(エレクトロルミネッセンス)現象を利用した有機ELは、新時代の自発光デバイスだ。液晶に比べてコントラストが圧倒的に高い、視野角の制限がない、動画特性も比類無いなどの特徴を持つ。液晶に劣るのは製造コストだけという事態に、いまやなっている。

 今回のIFAでは、ディスプレイの主役の座がもはや液晶ではなく有機ELにあった。大画面の有機ELは商品化では韓国メーカーが先導した。LG電子は、2013年1月初旬から55型有機ELテレビを韓国市場で予約開始し、2月から発売した。さらにアメリカ市場でも3月から発売した。すでに2機種をリリースしている。当初の55型は完全に平面だったが、5月から韓国市場で予約を開始し8月に発売したモデルは、同じ55型でも湾曲型だ。サムスン電子も同時期に55型湾曲型を発売。これらはすべてフルHDだったが、IFAでは興味の対象が完全に4K×2Kの有機ELに移った。

 それには伏線がある。今年の1月にラスベガスで開催された「International CES」で、ソニーとパナソニックが56型の4K×2K・有機ELを出したからだ。CESの時点では、LG電子とサムスン電子は55型のフルHDしかなかったから、サイズとディスプレイ解像度で、日本勢が凌駕していた。ところがIFAではサムスン電子が55型で4K×2Kを、LG電子は77型で4K×2Kを出展した。一方、日本勢はソニーがCESと同じ56型で、パナソニックは1インチ小さい55型で4K×2K・有機ELを展示した。

ソニーの有機ELが圧倒的な存在感を見せたワケ

 さて、ここに来て日韓は4K×2K・有機ELで技術的には並んだ感じではあるが、今後はどう進展していくのか。各社の戦略を予想してみよう。まずソニー。台湾の大手ディスプレイメーカーAU Optronics(AUO)との協力態勢のもと、真空プロセスで制作する蒸着方式で製品の開発が進んでいる。CESでの56型の展示には心底驚いた。私はTech-On!のCESリポートにこう書いた。

 「画質は驚くべきもので、リオのカーニバルを4K×2Kで撮影した映像クリップでは、色の豊穣さ、原色の強靭さ、金銀の燦めき、微小部分の白ピークの突き上げなど、ほかのデバイスでは絶対に再現できない領域の“ウルトラリアリティ”を感じさせた。単なる高輝度だけでなく小面積の(輝度の)突き上げがあることが有機ELの強みだが、改めて認識することができた。まさに人類が未体験の映像力であった」

ソニー・ブースに展示されていた56型の4K×2K有機ELテレビ

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「有機EL技術では日韓が横並び、その先はどうなる?」の著者

麻倉 怜士

麻倉 怜士(あさくら・れいじ)

デジタル・メディア評論家

日本経済新聞社、プレジデント社を経て、91年にデジタルメディア評論家として独立。評論活動に加え、映像・ディスプレイ関係者による日本画質学会の副会長、津田塾大学の講師の“3足のワラジ”をはきこなす。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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