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香港で「中国人なんて大っ嫌い!」になりかけた私

2013年10月7日(月)

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 当コラムは、私の身近にいる中国人とお茶を飲みながら雑談し、そこからヒントを得た話を題材にしている。

 私はこれまで自分の足で歩き、耳で聞いた話しか書いてこなかったが、それが逆にバイアスとなっているのか、「この著者は中国人のいいところばかりわざわざ探して書いている偽善者」とか「日本に理解のある一部の中国人にばかり会っている」などと指摘されることがある。

 だが、先日訪れた香港では、一部の読者の方からそんなふうに思われている私でさえ、うんざりするような“嫌な中国人”たちに遭遇した。まずは、この目で見た光景から書き進めてみたい。

 香港・九龍地区にあるカオルーン・シャングリラホテルは世界的にも著名な一流ホテルチェーンのひとつ。取材先との待ち合わせ時間より少し早く到着し、ソファを探していた私の目に、大陸からやってきた中国人団体客の驚くべき行動が飛び込んできた。肘掛を枕にして本格的に足を伸ばして熟睡する白髪の老婆、赤ちゃんの汚れたおむつを座面に置きっぱなしにする若い母親、ソフトクリームをソファにたらしながら食べるパンツ一丁の子ども、テーブルを勝手に動かしてトランプに興じる中年男性たち……。

 4~5セットはあったデラックスなソファ席はすべて彼らに占拠され、他の観光客は立っているしかない。ホテルのスタッフたちは困り顔で眉をひそめつつも文句もいえない様子。そっと近づいて見たところ、彼らは広東省の旅行会社のバッジをつけた団体観光客だった。鼻くそをほじりながらバカでかい声で雑談する様子は、まるで「香港はオレたちのもの」といわんばかり。優越感に満ち満ちた、我がもの顔の振る舞いだった。

 別の日、香港島地区のエクセルシオールホテルのロビーを通りかかったときにも似たような人々を見た。狭いロビーにわずかしかないイスはやはりすべて中国人が占拠。野良作業からそのまま持ってきたかのような大きなズタ袋を抱えた日に焼けた60代くらいの男性は、なんとイスを背もたれにして地べたに座り込んでいた。

「ソファーを消毒して!」

 こうした風景は、香港ではすでにありふれたものとなっている。

 香港ディズニーランドの園内でおしっこをする子どもや、ベンチに寝そべる中国人があまりにも多いというニュースはもう何年も前から耳にタコができるほど聞いてきたし、私も何度となく見かけてきた。その度に「別に珍しくもないことじゃないか。何を今さら…」と考えてきたものだ。

 しかし、なぜか今回、私の感じ方は少し違っていた。

 今回の私はこうした中国人たちに非常に強いショックを受けた。「なんでこんなにマナーが悪い中国人ばっかりなのよ?」「あの人たちが座ったソファを消毒してほしいわ!」と大声で叫びたいほどの衝動にかられ、中国人に対する“生理的な嫌悪感”に囚われてしまったのだ。

 日頃、「中国人のいいことしか書かない」「中国を美化している」と読者から厳しいご批判を受けている私。そんな私でさえ、「あと1週間も香港に居続けたら、我慢できないかもしれない。もしかして“転向”しちゃうかも…」と思うほど、“中国人大嫌い人間”になりそうだったのだ。香港の人々には心から同情しつつも、「中国人が嫌いな日本人よ。もっと嫌いになりたければ今すぐ香港へ行け」というスローガンのひとつもぶち上げたくなった。

コメント31件コメント/レビュー

確かに北京オリンピックあたりから、マシになってきましたね。でも、それは大都市に限られると思います。もしくは豊かな地域というか。でも、日本もそうでしたし、今でも田舎に行けばマナーの悪いところもあります。つまり、農民の民度が低いのでしょうか? そう考えれば、大多数が農民の中国でマナーが悪いのは納得できます。都会生活をして他人との軋轢を和らげる意味でマナーが良くなるのでしょうね。大昔、日本の農協さんが世界中で顰蹙をかったのと同じ事です。都市化が進めば中国もどんどん変わりますし、すでにかなり変わってます。私自身、住んでいる寧波で席を譲られることが多いですから。4-5年前ににはあり得なかったことです。マスコミの言うことは参考程度にするのが、最善の策だと思いますよ。まずは自分で確かめましょう。(2014/01/01)

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「香港で「中国人なんて大っ嫌い!」になりかけた私」の著者

中島 恵

中島 恵(なかじま・けい)

ジャーナリスト

1967年、山梨県生まれ。1990年、日刊工業新聞社に入社。退職後、香港中文大学に留学。1996年より、中国、台湾、香港、東南アジアのビジネス事情、社会事情などを執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

確かに北京オリンピックあたりから、マシになってきましたね。でも、それは大都市に限られると思います。もしくは豊かな地域というか。でも、日本もそうでしたし、今でも田舎に行けばマナーの悪いところもあります。つまり、農民の民度が低いのでしょうか? そう考えれば、大多数が農民の中国でマナーが悪いのは納得できます。都会生活をして他人との軋轢を和らげる意味でマナーが良くなるのでしょうね。大昔、日本の農協さんが世界中で顰蹙をかったのと同じ事です。都市化が進めば中国もどんどん変わりますし、すでにかなり変わってます。私自身、住んでいる寧波で席を譲られることが多いですから。4-5年前ににはあり得なかったことです。マスコミの言うことは参考程度にするのが、最善の策だと思いますよ。まずは自分で確かめましょう。(2014/01/01)

中島さんの周りは比較的高学歴かつ意識の高い方が多いのでないでしょうか。私の感覚は中島さんと少し違います。2006年から2年間大連に赴任していました。そこは、中島さんのいう「嫌な中国人」のような、驚くような行動をする中国人の世界であり、割り込み、テーブル上の食い散らかし、けんかは日常の風景でした。マクドナルド、スターバックス、高級海鮮料理店、5星ホテル何処ででも普通に見られました。それが彼らの日常であり、普通の生活習慣・文化なんです。確かに日本人(外国人)に対して親切でマナーの良い「奇跡の中国人」はいますが、それは海外受託業務をしている会社が集積しているところもしくは日本人相手に商売をしているお店に行かなければ会うことはできませんでした。中国で生活していると、自身もその生活習慣になれ、異常と感じなくなります。観光地等で出会う「嫌な中国人」達は、中国内と同じ日常をしている普通の人たちであって、決して、「たまたま」出会った特別な人たちではないと思います。ただ、その生活習慣があまりにも諸外国と違うため、忌み嫌われているのではないでしょうか。そして私たちは、その普通の民度の低い中国人を闇雲に嫌うのではなく、「彼らの生活習慣はああなんだ」と理解できるように中国人の事を知ることが正しい姿だと私は考えます。(2013/10/08)

10数年前、北京に観光で行った際は、列を作らない、平然と割り込む、人を押しのける、町は汚い。こちらが割り込みをしない限り、永遠に前に進めない、と散々なイメージでした。昨年、さる地方の観光地に行った際は、混んでいても整然と列を作る、写真を撮ろうとしているとその前を横切らずに笑顔で待ってくれる、等々、あまりの変わりように驚愕。中国人ガイドさん(彼女も非常に親切で優秀だった)に聞いたところ、北京オリンピックあたりから変わってきたとのこと。特に若い人達はかなり違うようです。これもあくまでも私の極めて「個人的」な体験ですが、まさにこうしたところから印象は生まれますね。筆者の論旨に沿い、政治体制云々とは別の話です、勿論。(2013/10/08)

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