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「追いかけ」型成長モデルに転機

2013年10月9日(水)

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 「日経ビジネス」は10月7日号で「『中国失速』の真実」と題する特集を掲載した。その特集と連動して、世界銀行中国局長のクラリス・ローランド氏のインタビュー記事をお送りする。世界銀行は昨年、2030年までの中国経済を予測した大リポート「China 2030」を発表した。ローランド氏はそのリポート作成で中心的な役割を担った新興国経済の専門家だ。

(聞き手 日経BP社上海支局長 坂田亮太郎)

世界銀行は昨年(2012年)、「China 2030」と題する膨大な量のリポートを公表しました。その中で「中国経済は成長モデルの転換が必要だ」と指摘しています。

ローランド:過去30年間、中国の経済成長率は非常に高いレベルを維持してきました。毎年の平均成長率は10%を越えていたほどです。世界中を見回しても、これだけ高い成長を長期間にわたって続けた国は非常に珍しい例と言えるでしょう。

世界銀行中国局のクラウス・ローランド局長。中国経済の今後の見通しを穏やかな口調で淡々と語った(撮影:張朋)

 順を追って説明しましょう。過去の中国の成長モデルは「追いかけ型」と呼ぶことができます。30年前の中国を思い出してください。既に成長している国に倣うことで成長することができました。経済力がまだまだ低いレベルにあったので、そこから成長するのは比較的容易でした。

 しかし、今の中国が置かれた状況はまったく異なります。中国は今や、多くの業界で先進的な技術力を持つに至りました。それは、かつての中国が利用できた利点、つまり先進国のやり方に倣うことが、もはや難しくなったということです。追随できるメリットはもうないのです。

 高齢化の問題も出てきました。例えば、2017年までに、新たに働き始める人よりも定年退職する人の方が多くなります。つまり労働者の数が減っていきます。

 人件費はこれからも上昇していきます。「城鎮(=都市)」に住む人の収入が増える一方、低い人件費も厭わない労働者は少なくなります。過去の中国では労働力を安価に確保できましたが、今後はそれが難しくなります。

 加えて環境問題にも対応しなければなりません。これまでは工場を増やすばかりで、環境問題を重視してきませんでした。しかし、これだけ環境汚染が深刻になると、これまでの発展モデルを変えなければなりません。(窓の外の北京の空を指差しながら)北京の大気汚染が酷いのはご存じの通りです。

 量的な成長が限界に達しつつあることも指摘しておかなければなりません。中国の過去の成長は自然界にある資源を消耗することで実現してきました。例えば、世界の50%の豚肉は中国で消費されています。同じことがアルミニウムやセメントなどにも当てはまります。生産量を引き上げることだけを重視する従来のやり方は、今後は通用しません。

世界銀行は中国経済の今後を予測する過程で、どんな要素に注目したのですか?

「「中国失速」の真実」のバックナンバー

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「「追いかけ」型成長モデルに転機」の著者

坂田 亮太郎

坂田 亮太郎(さかた・りょうたろう)

日経ビジネス副編集長

東京工業大学大学院修了後、98年日経BP入社。「日経バイオテク」「日経ビジネス」を経て2009年から中国赴任。北京支局長、上海支局長を経て2014年4月から日経ビジネスに復帰

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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